優しい風纏う
花弁おどる小さな箱庭
死神さんはいつもみている
物語に触れた人たちの感情を
しずかに降る雨音のような
繊細な感情さえも
死神さんはいつもみている
陽色(ひいろ)につつまれた紅茶の
おだやかな感情を



やさしい音がする

かなしい音がする