駅で一句
『駅前で 探偵みつけて 電話みる』
戻る為にタクシーで、
新宮の駅に着いたら、
何故かギャラリーオーナーの
ハジメさんと、、
フォトグラファーのクラシタさん
が居てた。
あのGPS使ったんだ。
「ヤッホォ~!レディドール!
キコちゃんも、お疲れサマ↑↑
えっとぉ、あとぉ、あ!
バタフライタトゥーのお嬢様」
ヒラヒラと手を振って、
こんな場所で、白のロングコート
なんて目立つ格好して。
「あれぇ~、まだ3人なのん?
おかしいなぁ?ほらぁ、ぺーは
固まってないでぇ挨拶はぁ?」
タレ目のシケメン、
ハジメさんはいつものウインクを
投げてきた。
「にゃあぁ。ハジメくんどないし
たのん?こちらはどなたさん?
リンネさんと
待ち合わせしてはったのん?」
「なあ、キコさん、バタフライタ
トゥーってあたしのことなん?」
キコさんは呑気にハジメさんに
手を振り返し、チョウコさんは
怪しそうにハジメさんを
伺ってる。
新宮駅まで戻って、
キコさんを電車に載せたら
車取りに戻るチョウコさんと
小屋まで
戻る予定だったけど。
「まだ?ですか?あぁ、もう
用事は終わったんで、皆さん
はここで、別れます、けど、」
ハジメさんの言葉に疑問を
持ちつつで、
何故か藁まみれで、
ハジメさんの後ろに佇む
クラシタさんが
気にはなる。
「えぇ~まだダメだよん~。」
なのに、
ハジメさんは良く分からない事
言って、1つ鍵を渡してきた。
「まだ?が、また、です、か。
どうして車のキーですか?」
わたしの手に渡された鍵を
見つめても、よくわからない。
ハジメさんは、ギャラリスト探偵
って言われるけど、
こーゆー先読みなところが
所以かも。
「キコちやぁん、今週はフィール
ドワークだって言ってたよねん?
レディドールとバタフライタト
ゥー嬢とさぁ、もうちょっと~
同行してくれるかなぁ~?OK?」
そんな事を考えてたら、
ハジメさんが勝手な事を言ってる
「ハジメくん、うちはかまへん
けどなぁ。チョウコさんは、
どなしはるか予定あるやろし」
そうしてキコさんが
チョウコさんを見たけど
「大丈夫だよん~、バタフライタ
トゥー嬢は、絶賛お怒り
逃亡中でぇ時間あるよねん?」
ほらぁ!ほらぁ!って、
ハジメさんは電話の画面を
見せてきた。
よくわからないけど、
赤い車が突っ込んだ邸宅と、
あ、卍看板の前だこれ!
卍前で中指を立てポーズの
チョウコさん、、、
ますますハジメさんに
訝しげな目を向けて、
「オトモダチから~、教えて
もらったんだよん。ね?時間
あるみたいだよねん?うん。」
チョウコさんが、凄い苦い顔
してるんだけど。
「あ!そうそう~、ぺーはっ!」
いきなり取って付けたみたいに
クラシタさんに声をかける
ハジメさんは曲者だ。
「ユアさん、、お久しぶりです
芸術祭以来、、ですかね。」
相変わらず熊みたいな体の
クラシタさんが、頭を下げたら
てっぺんにも藁がのってる。
「え!なんで、リンネさん、
ユアさんなん?それになんで
この人、藁まみれなってん?」
急に元気な チョウコさんて、
本当に容赦なく突っ込むから。
「『ユア』は、わたしのアーティ
ストネームです。名前の『ユア
サ・リンネ』の上だけ取って
ですね。藁は、きっと、、」
「ユアさん、、ハジメさんに伺っ
て、、藁をトラックに積んで、
来てます。後で、また合流して
、、大丈夫ですか。仕事で、」
クラシタさんは、
見た目 熊だけど、気が良い人。
なんだと思う。
どうやら仕事で
こっちに来て、ハジメさんに
体よく使われたって
ことだろう。
「あの、有り難うございました。
クラシタさんも、お忙しいのに
助かりました。あの、もう大丈
夫なんで撮影頑張って下さい」
大変そうだなと思いつつ、
ふとチョウコさんとキコさんを
見たら何故か、
微妙な視線をしていた。
「じゃあ~ぺーはに付いてボクは
まだぁ、いろいろあるからぁ、
レディドール達とは明日合流で
ヨロシクねぇ。ほんとは、ボク
が作るつもりだったけどぉ、
キコちゃんに託すよん。じゃ 」
ハジメさんが、これも何故か、、
まあ、そうかと気が付いて
わたしは
チョウコさんとキコさんに
「あの、ほんとに一緒に来ます
か?なら、途中で説明します
けど、無理はいいませんよ。」
もう一度念のために聞いてみる。
「よーわからんけど、あたしは
シケメンのゆーとーり、
逃亡中やから、かまへんよ!」
「そやねぇ乗りかかった舟やわ」
そう2人は道連れすると応えた。
キコさんの応えは、
い言えて妙だと、わたしは思って
少しニヤリとしてしまった。
「じゃあ、決定ですね。ハジメ
さん、車どこですか?出ます」
わたしが言うと
駅の改札から、ハジメさんは
近くのパーキングに連れてくれる
まさか、な車がそこにはあった。
「えぇ、なんやの?藁いっぱい
積んでる軽トラックやのん?」
「うあー!あれやん!ドナドナ!
牛でも売るんかいなって!
オモロイなぁ。ジャンボ軽トラ
やん!屋根あるしー!!」
確かに屋根付きの軽トラック。
座席が3人乗れる広いタイプ。
その荷台には、藁の山。
「レディドールのために、ぺーは
が農家さんところへ、貰いに
いってくれたんだよん。それに
車、なかなか良いでしょ?」
それこそ、藁を売って後は
屋台にもなりそうな
軽トラック。
「ちょっと驚きましたけど、
ハジメさん、有り難うござい
ます。クラシタさんも、なんだ
か、ご迷惑かけました。」
チョウコさんとキコさんは
ノリノリでトラックで
騒いでいる。
ハジメさんが、車の説明を
ふざけながらも
2人にし始めたのを
眺めて、クラシタさんにも
もう一度頭を下げた。
「そんなに頭下げないで、下さい
お役に立てて、、良かった。
遅れて、、ですけど、、
疲れとか、出ませんよう。」
隣に静かに立って、
クラシタさんはわたしに
そう言葉をかけてくれた。
どうやら、
チョウコさんとキコさんの縁は
まだ続くらしい。
クラシタさんは
ハジメさんに 使われすぎたと
思う。
『駅前で 探偵みつけて 電話みる』
戻る為にタクシーで、
新宮の駅に着いたら、
何故かギャラリーオーナーの
ハジメさんと、、
フォトグラファーのクラシタさん
が居てた。
あのGPS使ったんだ。
「ヤッホォ~!レディドール!
キコちゃんも、お疲れサマ↑↑
えっとぉ、あとぉ、あ!
バタフライタトゥーのお嬢様」
ヒラヒラと手を振って、
こんな場所で、白のロングコート
なんて目立つ格好して。
「あれぇ~、まだ3人なのん?
おかしいなぁ?ほらぁ、ぺーは
固まってないでぇ挨拶はぁ?」
タレ目のシケメン、
ハジメさんはいつものウインクを
投げてきた。
「にゃあぁ。ハジメくんどないし
たのん?こちらはどなたさん?
リンネさんと
待ち合わせしてはったのん?」
「なあ、キコさん、バタフライタ
トゥーってあたしのことなん?」
キコさんは呑気にハジメさんに
手を振り返し、チョウコさんは
怪しそうにハジメさんを
伺ってる。
新宮駅まで戻って、
キコさんを電車に載せたら
車取りに戻るチョウコさんと
小屋まで
戻る予定だったけど。
「まだ?ですか?あぁ、もう
用事は終わったんで、皆さん
はここで、別れます、けど、」
ハジメさんの言葉に疑問を
持ちつつで、
何故か藁まみれで、
ハジメさんの後ろに佇む
クラシタさんが
気にはなる。
「えぇ~まだダメだよん~。」
なのに、
ハジメさんは良く分からない事
言って、1つ鍵を渡してきた。
「まだ?が、また、です、か。
どうして車のキーですか?」
わたしの手に渡された鍵を
見つめても、よくわからない。
ハジメさんは、ギャラリスト探偵
って言われるけど、
こーゆー先読みなところが
所以かも。
「キコちやぁん、今週はフィール
ドワークだって言ってたよねん?
レディドールとバタフライタト
ゥー嬢とさぁ、もうちょっと~
同行してくれるかなぁ~?OK?」
そんな事を考えてたら、
ハジメさんが勝手な事を言ってる
「ハジメくん、うちはかまへん
けどなぁ。チョウコさんは、
どなしはるか予定あるやろし」
そうしてキコさんが
チョウコさんを見たけど
「大丈夫だよん~、バタフライタ
トゥー嬢は、絶賛お怒り
逃亡中でぇ時間あるよねん?」
ほらぁ!ほらぁ!って、
ハジメさんは電話の画面を
見せてきた。
よくわからないけど、
赤い車が突っ込んだ邸宅と、
あ、卍看板の前だこれ!
卍前で中指を立てポーズの
チョウコさん、、、
ますますハジメさんに
訝しげな目を向けて、
「オトモダチから~、教えて
もらったんだよん。ね?時間
あるみたいだよねん?うん。」
チョウコさんが、凄い苦い顔
してるんだけど。
「あ!そうそう~、ぺーはっ!」
いきなり取って付けたみたいに
クラシタさんに声をかける
ハジメさんは曲者だ。
「ユアさん、、お久しぶりです
芸術祭以来、、ですかね。」
相変わらず熊みたいな体の
クラシタさんが、頭を下げたら
てっぺんにも藁がのってる。
「え!なんで、リンネさん、
ユアさんなん?それになんで
この人、藁まみれなってん?」
急に元気な チョウコさんて、
本当に容赦なく突っ込むから。
「『ユア』は、わたしのアーティ
ストネームです。名前の『ユア
サ・リンネ』の上だけ取って
ですね。藁は、きっと、、」
「ユアさん、、ハジメさんに伺っ
て、、藁をトラックに積んで、
来てます。後で、また合流して
、、大丈夫ですか。仕事で、」
クラシタさんは、
見た目 熊だけど、気が良い人。
なんだと思う。
どうやら仕事で
こっちに来て、ハジメさんに
体よく使われたって
ことだろう。
「あの、有り難うございました。
クラシタさんも、お忙しいのに
助かりました。あの、もう大丈
夫なんで撮影頑張って下さい」
大変そうだなと思いつつ、
ふとチョウコさんとキコさんを
見たら何故か、
微妙な視線をしていた。
「じゃあ~ぺーはに付いてボクは
まだぁ、いろいろあるからぁ、
レディドール達とは明日合流で
ヨロシクねぇ。ほんとは、ボク
が作るつもりだったけどぉ、
キコちゃんに託すよん。じゃ 」
ハジメさんが、これも何故か、、
まあ、そうかと気が付いて
わたしは
チョウコさんとキコさんに
「あの、ほんとに一緒に来ます
か?なら、途中で説明します
けど、無理はいいませんよ。」
もう一度念のために聞いてみる。
「よーわからんけど、あたしは
シケメンのゆーとーり、
逃亡中やから、かまへんよ!」
「そやねぇ乗りかかった舟やわ」
そう2人は道連れすると応えた。
キコさんの応えは、
い言えて妙だと、わたしは思って
少しニヤリとしてしまった。
「じゃあ、決定ですね。ハジメ
さん、車どこですか?出ます」
わたしが言うと
駅の改札から、ハジメさんは
近くのパーキングに連れてくれる
まさか、な車がそこにはあった。
「えぇ、なんやの?藁いっぱい
積んでる軽トラックやのん?」
「うあー!あれやん!ドナドナ!
牛でも売るんかいなって!
オモロイなぁ。ジャンボ軽トラ
やん!屋根あるしー!!」
確かに屋根付きの軽トラック。
座席が3人乗れる広いタイプ。
その荷台には、藁の山。
「レディドールのために、ぺーは
が農家さんところへ、貰いに
いってくれたんだよん。それに
車、なかなか良いでしょ?」
それこそ、藁を売って後は
屋台にもなりそうな
軽トラック。
「ちょっと驚きましたけど、
ハジメさん、有り難うござい
ます。クラシタさんも、なんだ
か、ご迷惑かけました。」
チョウコさんとキコさんは
ノリノリでトラックで
騒いでいる。
ハジメさんが、車の説明を
ふざけながらも
2人にし始めたのを
眺めて、クラシタさんにも
もう一度頭を下げた。
「そんなに頭下げないで、下さい
お役に立てて、、良かった。
遅れて、、ですけど、、
疲れとか、出ませんよう。」
隣に静かに立って、
クラシタさんはわたしに
そう言葉をかけてくれた。
どうやら、
チョウコさんとキコさんの縁は
まだ続くらしい。
クラシタさんは
ハジメさんに 使われすぎたと
思う。