みんなで駅前のカラオケに行って、歌いまくった。
それは想像以上に楽しい時間で、わたしは自然と笑顔になっていた。
「夏瑚ちゃん、歌うまいねー」
「えへ、そうかな?」
「よく来るの? カラオケ」
「ううん。ぜんぜん」
小さいころは、家族でよく来たけれど。
「学校帰りはまっすぐ家に帰るだけだしさー」
「彼氏とカラオケ来たりしないの?」
となりに座る女の子に笑顔で言われ、わたしは一瞬固まった。
「は? 彼氏?」
「うん。よく校門の前で待ち合わせしてるでしょ? 最近来ないね」
もしかして、碧人のこと?
「か、彼氏じゃないよ!」
「え、そうなの? わたしたちみんな、そう思ってて……」
「そうそう。だから誘っちゃ悪いかなーなんて思ってたんだけど」
「いやいや、ぜんぜんちがうし。ただの幼なじみだよ」
「えー、ほんとにー?」
「ただの幼なじみっていうのが、一番あやしいんだよねぇ?」
みんながにやにや笑いながら、わたしの顔をのぞきこんでくる。わたしはいつもみたいに、へらっと笑う。
それは想像以上に楽しい時間で、わたしは自然と笑顔になっていた。
「夏瑚ちゃん、歌うまいねー」
「えへ、そうかな?」
「よく来るの? カラオケ」
「ううん。ぜんぜん」
小さいころは、家族でよく来たけれど。
「学校帰りはまっすぐ家に帰るだけだしさー」
「彼氏とカラオケ来たりしないの?」
となりに座る女の子に笑顔で言われ、わたしは一瞬固まった。
「は? 彼氏?」
「うん。よく校門の前で待ち合わせしてるでしょ? 最近来ないね」
もしかして、碧人のこと?
「か、彼氏じゃないよ!」
「え、そうなの? わたしたちみんな、そう思ってて……」
「そうそう。だから誘っちゃ悪いかなーなんて思ってたんだけど」
「いやいや、ぜんぜんちがうし。ただの幼なじみだよ」
「えー、ほんとにー?」
「ただの幼なじみっていうのが、一番あやしいんだよねぇ?」
みんながにやにや笑いながら、わたしの顔をのぞきこんでくる。わたしはいつもみたいに、へらっと笑う。