バス通りから横道に入り、いつもと違う道を歩いた。
静かな住宅街をしばらく進むと、わたしが通っていた峯崎第三中学校が見えてくる。
すごく近いのに、ここを通るのは卒業式以来だ。
グラウンドでは中学生が体育の授業をしていた。
一年生なのか、ちょっと大きめの体操服を着て走っている姿が初々しい。
わたしはしばらくフェンス越しにその様子を眺めて、また足を動かす。
ついでにあそこにも行ってみよう。
中学校の横の坂道をのぼる。ここは坂道ダッシュをよくやっていた場所だ。
だけど……
「こんなにきつかったっけ?」
普通に歩いているだけなのに、なぜか息が切れる。
やっぱりわたし、とんでもなく体力ない。
ひいひい息を吐きながらてっぺんまでのぼると、小さな公園が見えた。
入口のそばには滑り台やブランコなど、少しの遊具があって、親子連れが何人か遊んでいる。
わたしは砂場で遊ぶ子どもの横を通りすぎ、奥の芝生広場へ進んだ。
誰も使っていないバスケットゴールと、いくつかの古びたベンチ。
あのころと変わっていない。
そしてその向こうには、わたしたちの住む街が見下ろせるのだ。
「なつかしー」
わたしは植え込みのそばに駆け寄り、景色を見下ろした。
部活が終わったあと、よくここに集まって、バスケをして遊んだり、アイスを食べたりしたんだ。
目を細めたわたしの前髪を、おだやかな風がすくい上げる。
「変わってないなぁ……」
ここはぜんぜん変わっていない。芝生もベンチもバスケットゴールも景色も。
わたしは街の風景をスマホのカメラで撮って、メッセージと一緒に送信した。
静かな住宅街をしばらく進むと、わたしが通っていた峯崎第三中学校が見えてくる。
すごく近いのに、ここを通るのは卒業式以来だ。
グラウンドでは中学生が体育の授業をしていた。
一年生なのか、ちょっと大きめの体操服を着て走っている姿が初々しい。
わたしはしばらくフェンス越しにその様子を眺めて、また足を動かす。
ついでにあそこにも行ってみよう。
中学校の横の坂道をのぼる。ここは坂道ダッシュをよくやっていた場所だ。
だけど……
「こんなにきつかったっけ?」
普通に歩いているだけなのに、なぜか息が切れる。
やっぱりわたし、とんでもなく体力ない。
ひいひい息を吐きながらてっぺんまでのぼると、小さな公園が見えた。
入口のそばには滑り台やブランコなど、少しの遊具があって、親子連れが何人か遊んでいる。
わたしは砂場で遊ぶ子どもの横を通りすぎ、奥の芝生広場へ進んだ。
誰も使っていないバスケットゴールと、いくつかの古びたベンチ。
あのころと変わっていない。
そしてその向こうには、わたしたちの住む街が見下ろせるのだ。
「なつかしー」
わたしは植え込みのそばに駆け寄り、景色を見下ろした。
部活が終わったあと、よくここに集まって、バスケをして遊んだり、アイスを食べたりしたんだ。
目を細めたわたしの前髪を、おだやかな風がすくい上げる。
「変わってないなぁ……」
ここはぜんぜん変わっていない。芝生もベンチもバスケットゴールも景色も。
わたしは街の風景をスマホのカメラで撮って、メッセージと一緒に送信した。