日差しのない廊下は、ちょっと薄暗い。

 上の階から吹奏楽部の演奏が流れてくる。
 少し前に流行った曲だけど、タイトルはなんだっけ?

 頭のなかで考えながら、校舎と校舎の間の渡り廊下を渡る。

 雨のたまったグラウンドには人けがない。
 わたしはその様子を横目で見つつ、自分の教室へ向かった。