「正しいことって、なんだろう。ずっと笑顔でいて欲しい人がいて、その人のためと思ってした事が彼女にとっては、幸せから遠ざかる行為で。結果的に、彼女の笑顔を奪ってしまったのは自分かもしれないとしたら、先生ならどうしますか?」
ふわりと浮いていた髪が大人しくなって、なくなっていた瞳はくっきりと開く。
「正しいとされていることが、全ての人にとって正義とは限らない。時には、悪だと後ろ指を指されたって構わないって思うことがあるかもしれない。だってその時は、自分の幸せはその先にあると信じているからね」
遠くを見るような目が、語りかけるような口調が、まるで蓬と話しているように感じて僕の胸を締め付けた。
「でも、ずっと心の中には残るの。どんなに信じていることでも、最終的に、悪は真の正義には勝てないんだよ」
「そう……なのかな」
僕のしていることは、間違いじゃない。そう背中を押された気がした。
「だから、助けてあげて。もし誰かが道に迷っているなら、直江くんが連れ出してあげて欲しい」
不思議な感覚だった。日南先生の言葉は音符のように空に浮かび、一文字ずつ音を奏でて心に入って来る。それは優しい音楽になって、僕に勇気を作り出していく。
ふわりと浮いていた髪が大人しくなって、なくなっていた瞳はくっきりと開く。
「正しいとされていることが、全ての人にとって正義とは限らない。時には、悪だと後ろ指を指されたって構わないって思うことがあるかもしれない。だってその時は、自分の幸せはその先にあると信じているからね」
遠くを見るような目が、語りかけるような口調が、まるで蓬と話しているように感じて僕の胸を締め付けた。
「でも、ずっと心の中には残るの。どんなに信じていることでも、最終的に、悪は真の正義には勝てないんだよ」
「そう……なのかな」
僕のしていることは、間違いじゃない。そう背中を押された気がした。
「だから、助けてあげて。もし誰かが道に迷っているなら、直江くんが連れ出してあげて欲しい」
不思議な感覚だった。日南先生の言葉は音符のように空に浮かび、一文字ずつ音を奏でて心に入って来る。それは優しい音楽になって、僕に勇気を作り出していく。



