秘湯である『ユレスラ』という所へと来ている聖女ミレッテ20歳は
これから秘湯というのに入るのですけど、入る前にしっかりと準備運動し、
躰をほぐしてからじゃないと入れないのです。
しかし、ミレッテは決して此処へは一人で来ている訳ではありません。
ミレッテには婚約者という存在がいまして、
その婚約者と来ているのです。
婚約者のお名前はグロザルで年齢20歳でして、
シャイル国の王子様なのです。
そんな王子様が如何してミレッテの婚約者なのか?
そうそれはミレッテとグロザルは幼馴染でして
小さい頃からよく遊んでいましたし、今でも婚約者として
定期的にお会いし、ミレッテが秘湯に行くと言い出すと
態々、お時間を作り、ミレッテに王子自らが同行しているのです。
そう言う訳でミレッテの隣にはグロザルがいるという訳です。
ミレッテとグロザルは秘湯の目の前にいるのですけど、
秘湯は黙々と湯気が立っておりまして、
本当に温かそうで良さそうな感じがしているし、
湯も透き通っておりまして、とても良い感じなのです。
そんな二人は水着姿なのですけど、そのまま秘湯に足を浸かり
入るとミレッテとグロザルは微笑ましい笑顔をしているのです。
「グロザル、気持ちがいいね」
「ああ、そうだな」
本当に二人は秘湯に入る事で楽しそうにしているし、
会話もしっかりとしているのですから
嘸かし嬉しいのでしょう。
しかし、そんな嬉しい事が続く訳でもないし、
ミレッテには悲しい出来事が起こるのです。
「なぁ、ミレッテ、此処まで付き合ってきて
婚約していると思うけどな」
「うん」
「言いたい事があるんだよな」
「うん」
ミレッテはグロザルの顔を真剣な眼差しで見ているのですけど、
内心はドキドキワクワクしているのでしょう。
「本当に御免、婚約を破棄するよ、本当に御免な」
「そんなのってないよ、今まで……」
その先の事を言おうとしたミレッテは言うのをやめてしまっていて、
やっぱり納得していないのでしょう。
「あのね、今までね、お互いに楽しく恋愛していたのに
此処で婚約を破棄すると後悔するけど……いいの?」
「後悔はしないし、平気だ」
「そう、分かったよ、受け入れるね」
秘湯まで来たのに婚約破棄されるミレッテは尽いていないのか?
それとも尽いているのか?
正直言いますと良く分かりませんし、ミレッテも理解不能です。
こうしてグロザルのせいと言うよりはしょうがないという感じで
婚約破棄されたミレッテはもう良い気分では秘湯には入れないので
そそくさと出て、ユレスラから離れてグロザルの元から
立ち去って行くのでした。
これから秘湯というのに入るのですけど、入る前にしっかりと準備運動し、
躰をほぐしてからじゃないと入れないのです。
しかし、ミレッテは決して此処へは一人で来ている訳ではありません。
ミレッテには婚約者という存在がいまして、
その婚約者と来ているのです。
婚約者のお名前はグロザルで年齢20歳でして、
シャイル国の王子様なのです。
そんな王子様が如何してミレッテの婚約者なのか?
そうそれはミレッテとグロザルは幼馴染でして
小さい頃からよく遊んでいましたし、今でも婚約者として
定期的にお会いし、ミレッテが秘湯に行くと言い出すと
態々、お時間を作り、ミレッテに王子自らが同行しているのです。
そう言う訳でミレッテの隣にはグロザルがいるという訳です。
ミレッテとグロザルは秘湯の目の前にいるのですけど、
秘湯は黙々と湯気が立っておりまして、
本当に温かそうで良さそうな感じがしているし、
湯も透き通っておりまして、とても良い感じなのです。
そんな二人は水着姿なのですけど、そのまま秘湯に足を浸かり
入るとミレッテとグロザルは微笑ましい笑顔をしているのです。
「グロザル、気持ちがいいね」
「ああ、そうだな」
本当に二人は秘湯に入る事で楽しそうにしているし、
会話もしっかりとしているのですから
嘸かし嬉しいのでしょう。
しかし、そんな嬉しい事が続く訳でもないし、
ミレッテには悲しい出来事が起こるのです。
「なぁ、ミレッテ、此処まで付き合ってきて
婚約していると思うけどな」
「うん」
「言いたい事があるんだよな」
「うん」
ミレッテはグロザルの顔を真剣な眼差しで見ているのですけど、
内心はドキドキワクワクしているのでしょう。
「本当に御免、婚約を破棄するよ、本当に御免な」
「そんなのってないよ、今まで……」
その先の事を言おうとしたミレッテは言うのをやめてしまっていて、
やっぱり納得していないのでしょう。
「あのね、今までね、お互いに楽しく恋愛していたのに
此処で婚約を破棄すると後悔するけど……いいの?」
「後悔はしないし、平気だ」
「そう、分かったよ、受け入れるね」
秘湯まで来たのに婚約破棄されるミレッテは尽いていないのか?
それとも尽いているのか?
正直言いますと良く分かりませんし、ミレッテも理解不能です。
こうしてグロザルのせいと言うよりはしょうがないという感じで
婚約破棄されたミレッテはもう良い気分では秘湯には入れないので
そそくさと出て、ユレスラから離れてグロザルの元から
立ち去って行くのでした。