ブルーヘヴンの彼方に

 最後まで彼らの物語を見届けてくださり、本当にありがとうございました。

 夢を追いかけること。
 誰かを愛すること。
 大切な人との別れを受け入れること。
 それぞれが迷い、傷つきながらも、自分なりの答えを見つけ、前へ進んでいく姿を描いた物語でした。
 書き進めていくうちに、物語はどんどん広がっていきました。

 一つの作品だけでは収まりきらないほど、登場人物一人ひとりに、それぞれの想いや人生があって。
 若葉から見える世界。
 梨歩から見える世界。
 そして、エディから見える世界。
 それぞれの視点から見える景色を、一つの物語としてつなげていくのは、なかなか根気のいる作業でした。
 それでも、彼らになったつもりで、その喜びや痛み、誰かを恋しく想う気持ちを描いていく時間は、とても楽しいものでした。

 本編を最後まで読んでくださった方へ。
 若葉とエディ、二人の想いをさらに深く描いた短編、
『私は明日も、あなたに落ちていく』
『僕は今日も、君に恋をしている』
 も公開しています。
 本編とは少し違った角度から、二人の恋や、その胸の内を楽しんでいただけたら嬉しいです。

 そして――。
 彼らが追いかけた夢や、誰かを想う気持ちが、読んでくださった方の心にほんの少しでも残るものになっていたなら、これ以上嬉しいことはありません。

【新作のお知らせ】

①『ブルーヘヴンの彼方に【改稿版】』を公開しました。

 音楽に導かれながら夢を追う四人の若者――エディ、若葉、涼平、梨歩。交差する二つの恋は、触れれば消えてしまいそうな青い薔薇のように儚く、それでいて鮮やかに咲いていきます。
 しかし、彼らの前に立ちはだかるのは、恋の行方だけではありません。愛すること、生きること、家族との繋がり、受け継がれていく命。そして、それぞれが胸に抱く夢と、未来を選び取る覚悟。
 二つの恋、青い薔薇、音楽。
「恋・夢・命」という三つの想いは、別々の旋律を奏でながら、やがて一つの物語へと重なっていきます。
 惹かれ合うほどに、彼らは何かを選び、何かを手放さなければならない。
 その先に待つのは、叶う恋なのか、失われる恋なのか。
 夢を抱いて生きることは、命を受け継ぐことと、どのように響き合うのか。
 まだ語られていない過去と、避けては通れない未来。
 彼らが選ぶ道の先で、青い薔薇は何を残すのか。
 切なくも鮮やかな余韻が胸に残る物語を、どうか最後まで見届けてください。
 本作は、既存作品『ブルーヘヴンの彼方に』を大幅に加筆・修正し、物語の流れそのものを見直して再構成した改稿版です。
 旧作から全体の三~四割ほどを圧縮し、重複した描写や間延びしていた展開を整理しました。その一方で、物語の核となる場面には新たな描写を加え、エディ、若葉、涼平、梨歩それぞれの心情が、なぜ生まれ、どのように変化していくのかを、より追いやすくしています。恋愛の進展だけでなく、四人が互いに惹かれ、すれ違い、選択を迫られていく過程にも、より深く焦点を当てました。
 また、旧作では断片的だった人物たちの過去や家族との関係、音楽に向き合う理由、将来の夢や仕事についても設定を整理し、物語の中で明確に描き直しています。登場人物の行動や決断の背景が見えやすくなったことで、恋の行方だけでなく、彼らがどのように生きるのかというテーマにも、より深く入り込める内容になりました。
 旧作を読んでくださった方には、知っている場面の意味や人物の印象が変わる、新たな『ブルーヘヴンの彼方に』として。
 初めて読んでくださる方には、整理された構成と掘り下げられた人物描写によって、四人の物語を最初から最後まで追っていただける作品として。
 恋、夢、命が交差する物語の行方を、ぜひ見届けてください。今回の改稿版を楽しんでいただけたら嬉しいです。


②『君という夢を描いて The after story―Embrace it all―』を公開しました。
 これまで『Embrace it all』シリーズとして展開していた物語を、『君という夢を描いて』の続編として加筆・修正し、改稿した作品です。
 今回の改稿では、新たなエピソードも追加しました。
追加エピソードによって、これまでとは少し違った亞紗斗の一面も垣間見える内容になっています。
 そして今回は、少々コミカルな場面も加わりました。
 物語の大きな流れはそのままに、より深くなった人物像や、新しく加わった場面など、既存作品との違いも楽しんでいただければ幸いです。
〈加筆エピソード〉
 6話「幸せの足音」―愛し子―
 7話「日本とアメリカ、稀に大阪」―知られたくなかった秘密―

【筆者おすすめ】
 梨歩と亞紗斗の大人の恋を描いた『Embrace it all』シリーズから、
①『Embrace it all―夢の続きを描いて―』
 涼平の指輪ごと梨歩を受け入れた亞紗斗が、梨歩にプロポーズした日の晩。
 亞紗斗は、梨歩の亡くなった恋人・涼平と対面します。
 彼はなぜ、亞紗斗の前に現れたのか。
 そして、その時、涼平から渡された一枚の絵とは――。
 本作で描くのは、『Embrace it all』の中核でもある亞紗斗の愛。
 梨歩の過去も、涼平への想いも、そのすべてを受け入れた愛の先に待っていたのは――涼平からの祝福でした。

②『僕は今日も、君に恋をしている―恋煩い、のち誓い―』
 恋人になれたら、少しは落ち着くと思っていた。
 けれど、若葉を知れば知るほど、エディの恋煩いは重症化するばかり。 笑顔も、仕草も、照れた顔も――今日もまた、彼女を好きになる。
 恋人になったその先で、深まっていく想い。 そしてエディは、大切な若葉へひとつの誓いを立てる。
『ブルーヘヴンの彼方に』若葉×エディ、その後を描く甘い恋物語です。

 亞紗斗派か、エディ派か。
 読み進めていくうちに、ファン層が分かれそうな予感がします。

 初めての方は、気になる短編から。
 シリーズをご存じの方は、彼らのその後を。
 一つの物語から、また別の物語へ。
 それぞれの作品を辿りながら、『ブルーヘヴンの彼方に』、そして『Embrace it all』の世界を楽しんでいただけたら嬉しいです。

 最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました。