『元気になってよかった。もちろん行くよ! 誘ってくれてありがとう』
凍てつくような寒い日が続く。けれど、浅桜くんからの返信を読み返しているだけで、わたしの心はぽかぽかしてくる。
なぜか蓮崎くんからもメッセージが送られてくることに関しては、ため息が漏れてしまうけれど。
『今からバイトなんだけどさ――』
『俺のバイト先、学校の先輩も一緒なんだ――』
『人数ひとり減ったから忙しいんだよな――』
返してもいないのに次々と送られてくるメッセージ。こうなるとどう返していいのか分からない。どの話題を拾うべきだろう。と、正直頭を抱えてしまう。
その代わりと言ってはなんだけど、浅桜くんとも毎日のようにやりとりが続いていた。でも浅桜くんはバスケ部の練習と家のお店の手伝いがあるから、メッセージで話せるのは二十時から二十二時の二時間だけ。それだけでも十分嬉しい。その間は浅桜くんを独り占めしてる気分になれる。
そして蓮崎くんからのメッセージは、内容に悩んでいるうちにどんどん返信がしづらくなっていく。
なぜかバイトの話題が多いので、悩んだ末に、『バイト大変なんだね、頑張ってね』とだけ返しておいた。当たり障りもないし、これでいい。