銀髪さんの無事が確認できて、胸のつかえがひとつ取れた。けれど、あの後のことは確かめておきたい。
自然に言葉が出るように、ゆっくりと息を吸い込んでから言葉を紡ぐ。
「わたし気を失っちゃったみたいですけど、あれから、その……大丈夫でしたか? あの人達、殺されちゃったし……」
「あんたは俺の怪我よりも、そのあとの事件に興味があるのか?」
「そ、そういうわけじゃ! すみません、失礼なことを言ってしまって」
「俺が犯人だと思うならそれでも構わないさ。警察に通報するなり探偵を雇うなり、あんたの好きにしてくれ」
「そんな! 疑ってなんてないです!」
機嫌を損ねてしまっただろうか。この人はわたしにとって恩人なのに、不快な気分にさせてしまうなんて礼儀知らずもいいとこだ。
小さく「……すみません」と呟いてまた頭を下げた。
だけど、気になることは他にも沢山ある。