釈然としないまま焼き直し、二羽目は長めに火にかけてから切り分けると、みんなは納得したようにまたつまみ食いをはじめた。 さっきより火を通したローストチキンを、わたしもひときれ口にいれてみる。 ――最初のほうが、絶対おいしかったのに。 ――だって、血の味がしないもの……。 思えばここから、わたしの変化は始まっていた。