続けて浅桜くんのアカウントを呼び出して、悲しいメッセージを送る。
『ごめんなさい。急に体調が悪くなって、今日行けそうにないです。せっかくクリスマスに予定空けてくれたのに、本当にごめんなさい』
ずっと楽しみにしてたのに、残念過ぎて涙も出ない。
無心で天井を見つめていると、スマホがピコンっと鳴った。
『わかった。気にしなくていいよ。まだ家も出てないし』
続けてピコン。
『ゆっくり休んで、また今度改めて出かけよう』
浅桜くんの優しさが、恐怖で固まった心と体を少しだけ和らげてくれる。
今日観に行く予定だった映画は十二月いっぱいで上映が終わる。
浅桜くんの家はお店を経営していて、冬休みはその手伝いが忙しいらしく、あまり自由な時間は無いと言っていた。
なので年内は、次の約束もできそうにない。