「あ、それから……」
浅桜くんは一呼吸おいてから、はっきりと言った。
「俺は好きだからな、立華の紅い瞳」
嬉しい気持ちが花びらのようにふわりと舞い上がる。
「あ、ありがと……。でも、気味悪くないの?」
「別に? 目が血走ってるとかだったら驚くかもしれないけど、本当に綺麗だよ。少しグレイがかった立華の髪にもよく似合ってる」
浅桜くんがわたしの顔を覗き込む。瞳だけじゃなくて顔まで赤く染まりそうだ。
「やだ、恥ずかしいから、あんま見ないで」
熱くなる頬を両手で覆い、つい顔を背けた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…