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──バンッ
今日の朝も、理不尽に突っかかってくるやつが現れた。
藍原、だ。
「おいっ、昨日のあれは何だよ!」
つい最近、こんなやりとりをしたことを思い出す。
あれは確か、三日月さんが僕に用がある、と言って教室までやって来たんだっけ。
「……あれって?」
僕に尋ね返されたことにムッとしたのか、だからぁ、と声を荒げたあと、
「昨日、三日月さんと一緒に河川敷にいたらしいじゃないか!」
うわ、最悪だ。よりによって、あの場面を見ていたやつがいるなんて。
でも、そんなことに頷いてしまえば、藍原の逆鱗に触れかねないので、
「……なんのこと」
とぼけてみることにした。
けれど、それで納得するわけもなく、
「俺の同中のやつがお前と三日月さんを河川敷で見たってやつがいるんだよ!」
と、言葉をまくし立ててくる。
確かに、一緒にいた、のは事実で。
三日月さんが、四つ葉のクローバーを探してみたい、なんて言うからだ。
「で、どーなんだよ!」
少しイラついたように僕を急かす。