明日生きていく世界で君に想いを伝える

「え?」


「今までだったらそういうこと、絶対聞いてこなかったのに。いつも本当に言いたいことは呑み込んで、隠してるじゃん。…お父さんもそうだったよね。本当は自分が食べたいものも、私たちが欲しがったら何も言わずに笑顔でくれるような人だった」



お姉ちゃんはハッと我に返ると、「充電器借りるから」と言って足早に部屋を出ていった。


久しぶりに、誰かとお父さんの話をした。


出ていってしまってからはなるべく思い出さないように、思い出に蓋をしていたから。


苦しい思い出が最後だったけど、それよりも幸せで楽しかった瞬間だってたしかにあった。



「…なんで」



それなのに、なんで…。






体育祭が残り三日に迫っていた。