「え?」
「今までだったらそういうこと、絶対聞いてこなかったのに。いつも本当に言いたいことは呑み込んで、隠してるじゃん。…お父さんもそうだったよね。本当は自分が食べたいものも、私たちが欲しがったら何も言わずに笑顔でくれるような人だった」
お姉ちゃんはハッと我に返ると、「充電器借りるから」と言って足早に部屋を出ていった。
久しぶりに、誰かとお父さんの話をした。
出ていってしまってからはなるべく思い出さないように、思い出に蓋をしていたから。
苦しい思い出が最後だったけど、それよりも幸せで楽しかった瞬間だってたしかにあった。
「…なんで」
それなのに、なんで…。
*
体育祭が残り三日に迫っていた。
「今までだったらそういうこと、絶対聞いてこなかったのに。いつも本当に言いたいことは呑み込んで、隠してるじゃん。…お父さんもそうだったよね。本当は自分が食べたいものも、私たちが欲しがったら何も言わずに笑顔でくれるような人だった」
お姉ちゃんはハッと我に返ると、「充電器借りるから」と言って足早に部屋を出ていった。
久しぶりに、誰かとお父さんの話をした。
出ていってしまってからはなるべく思い出さないように、思い出に蓋をしていたから。
苦しい思い出が最後だったけど、それよりも幸せで楽しかった瞬間だってたしかにあった。
「…なんで」
それなのに、なんで…。
*
体育祭が残り三日に迫っていた。



