「う、うん……分かった」
シンの言葉にさらに緊張してきた。
大司教様は、アルフレットの様の隣に座っていた。
座席は、上座から下座まであるが身分の差で座る場所も決まっていると聞く。
四大臣は、どちらが上なのかしら?
1番前の席は、キョウ様。
そしてキルア様とセイ様だろうけど……。
「ねぇねぇ四大臣様って誰が一番上なの?
大司教様じゃないの?」
「うん?あまり大差ないけど……一応大司教様が上だぞ。
キョウ様の次に年寄りだし。
ただそれに対してこだわらない人だから、座る席も気にしていない。
だから他のじじぃより話しやすいんだけどな」
「ふーん。そうなんだ?」
だから大司教様は、2人より身分の低い席に座ったのね。
なるほど……と納得する。
するとイル様が、こちらをギロッと睨みつけてきた。
「そこの下座の席の奴。うるさいぞ!
もうすぐキョウ様がお目見えなる。口を慎め」
「す、すみません」
私は、ビクッと肩を震わせ頭を下げた。
こ、怖かった……。
コソコソと話していたら怒られてしった。
確かに厳格で怖そうな人だ……。
「相変わらずうるせぇ……じじぃだぜ」
シンは、不満そうに小さな声でボヤいていたが……。
しばらくするとキョウ様が見えた。
ルキア様とセイ様も後ろについていた。
すると全員深々と頭を下げていた。
私も慌てて頭を下げる。
キョウ様は、そのまま1番奥の席に座った。
そして右がルキア様。左がセイ様が座る。
座ったのを確認すると全員頭を上げた。
そうしたらキョウ様は、ニコッと微笑んでくれた。
「皆の衆。明けましておめでとう。
今年も無事に祝えることを快く思うぞよ」
「明けましておめでとうございます」
キョウ様のありがたい言葉に全員挨拶をする。
それだけでもキョウ様の偉大さが分かるようだ。
何より1番神々しいオーラを持ち美しい。
そこに居るだけでも空気がピリッと緊張が走り、背筋が伸びるような感覚がした。