「はい。だからキョウ様の慈悲には感謝しております。
私に、こんな素晴らしい役割を与えて下さったことを
 そしてカレン、キラ。ありがとうございます……」

そう言って私とキラ君を抱き締めてくれた。
 照れくさくもあり、嬉しかった。
ルイのぬくもりは、好きだ。お母さんみたいで優しいから……。

 しかし、波乱なことは起きるものだ。
新年を迎えた頃、思いがけない招待状が届いた……。

「えっ?カレンとキラを新年会に招待ですか!?」

 新年会……!?
私は、その事を聞いて驚いた。
 もちろん、私だけではない。ルイやシンもだ。

「……何だよ?それ……」

「あのね。年に1度行われる新年会で
キョウ様と一緒に食事が出来る特別な席なの。
選ばれるのは、その年に活躍した正妖精のみなんだよ!」

 私は、必死に説明した。
新年に行われる席なので、限られた正妖精しか出席が出来ない。
 しかもキョウ様や精霊四大臣も見える。
そのため選ばれた妖精は、名誉なことだと言っていた。

 ルイは、私が居たし、シンは、めんどくさいからと前もって選ばれないように話をつけているらしい。
 そんな席に何故、正妖精でもない私とキラ君を?

「それが何で俺まで?」

「分からない。私も初めて呼ばれたし」

 何故?と言われると疑問が残るが、行かないと失礼だし。
それに精霊四大臣は、リズさん以外会ったことがない。
 偉いが怖い人だと聞くし……緊張するなぁ。

「俺は、行きたくない」

「そう言わず。私も一緒に行きますから」

 ルイがキラ君を説得していた。
私も何だか不安になってしまうのだった……。