「シンか……びっくりさせないでよ!?」

「アハハッ……悪い、悪い。
段ボール早く詰め込めろよ。俺が棄ててくるから」

 シンが笑いながら言ってきたが私は、もう……と頬を含ませた。
 しかし急いでやらないといけないと気づく、慌ててアルバムを閉じると片付けをした。

「キラ?お前は、部屋の片付け終わったのか?」

「赤ん坊の頃のは、いらないから全部部屋の外にやった。それ以外は、まだ少ないし」

「全部棄てる気かよ!?
せめて綺麗なのや、使えそうなのは、残してリサイクルしろよ?
 最近産まれた子に譲ればいいだろ。あと売るとか」

「俺が使ったのを人が使うのは、嫌だね。
気持ち悪い……」

「お前……意外と潔癖症だな」

「潔癖症じゃない。皇族育ちだから慣れてないだけだ」

 キラ君は、キッパリそう言い切っていた。
確かに。キラ君は、皇族育ちだ。
 だからリサイクルとか、譲ったりするのに慣れないのかもしれない。

 私は、イトコのお下がりをもらうこともあったが。
キラ君はないのか……。
思わないところで育ちの差が出てしまった。

「皇族育ちねぇ……俺は、庶民だから理解出来ねぇーわ。
ルイなら、まだ理解出来るだろうけどさ」

「ルイがどうして?」

「アイツん家は、名家だからな。
一族全員、正妖精の由緒正しい優秀な家だぜ」