「お前も十分お子様だろ?」

 そう言って現れたのは、シンだった。
あっと思っていたらムッとするキラ君。

「俺は、あんたと違ってガキじゃねぇーし」

「あっ?誰がガキだと!?」

 また喧嘩を始めた2人だった。
この2人は、最近よく口喧嘩するようになった。
 仲が悪い……という訳でもないが。
ある意味2人のコミュニケーション方法だろう。

 その証拠にシンが、パソコンをいじっているとキラ君も覗くようになった。
 シンは、自分の能力を活かして株をやっている。
勘も良く、頭脳明晰なシンは、かなり儲けているらしい。
 それにキラ君は、興味を示していた。
だから、たまに覗いては、やり方を聞いていた。

「もう……喧嘩しないでよ」

 呆れながら止めようとしたらルイが現れた。
またかとため息を吐いていたが……。

「2人共喧嘩しないで下さい。
 それよりもシンは、ちょっと人間界までおつかいに行ってきて下さい。
カレンとキラもシンの手伝いをお願いしますね!」

「はーい」

「はぁっ?何で俺が?」

 私は、元気良く返事をするがシンは、不満そうだった。
しかしルイは、ニコッと微笑んだ。

「行かないと夕食を抜きに……」

「分かった、分かった。行けばいいんだろ!!」

 その言葉に慌てるシンだった。
さすがのシンも夕食抜きは辛い。
 そのためシンは、ルイには勝てないようだ。
渋々だが私と3人で人間界におつかいに行くことになった。