ルイは、髪をブラシで磨ぎながら答えてくれた。
キラ君は、布団を敷いている最中だったが、ぶっきらぼうになりながらも返事をしてくれた。
 えへへ……と嬉しくなる。

「キラ君は、今日もルイと一緒に寝るの?」

「いいだろ……別に」

 別にいいけど、ちょっと不思議に思った。
キラ君こそ1人で寝そうなのに。
 するとそれに気づいたルイは、クスッと笑う。

「キラは、繊細な性格ですからね。
誰かと寝た方が安心するみたいですよ」

「ち、違う。ただ……」

 ゴニョゴニョと頬を赤く染まっていく。
あ、照れてる、照れてる。
 意味は、よく分からなかったが、もしかして寂しいのかな?と思った。

 まぁ、そうだったら無理もないか。
彼も色々あったし、両親とも離れ離れだ。
 私でも寂しくなる時もあるし、誰かと一緒に寝たくなる時もあるよね。

「そっか……じゃあ、おやすみなさい」

 私は、そう言うとそれ以上何も聞かずに戸を閉めた。言いたくないのに無理に言う必要もない。
 さて、眠ろうと私は、軽やかな足取りで自分の部屋に向かったのだった……。
 今日は、たくさん遊んだし、いい夢が見られそうだ。

 そして月日が流れた。
季節が秋から冬に変わっていく。
 もうすぐクリスマスなので人間界も妖精界も賑わっていた。

 こちらに来て4度目のクリスマスだ。
しかも今年は、キラ君と初だから一緒にお祝いが出来る。
 今日は、一緒にツリーを飾りつけをしていた。

 ツリーは、初めてのクリスマスの時にシンが買ってきてくれた。
 あの時のプレゼントは、ぬいぐるみだったな。
シンが大きいテディベアで、ルイが可愛いウサギのぬいぐるみだった。