「あら、カレンちゃんとキラ君。どうしたの?」

 奥から出てきたのは、助手のマリーさんだった。
相変わらず小柄で可愛らしい感じの人だ。
 眼鏡をかけており、内気な性格だが……。
私は、元気よくバスケットを見せた。

「マリーさんこんにちは。シンシアさん居ますか?
ルイからプリンを預かってきました」

「まぁ、わざわざカレンちゃん達が持ってくれたの?
ありがとう……ちょっと待ってて。
今、先生を呼んでくるから」

マリーさんは、慌ててシンシアさんを呼びに行ってくれた。
 しばらくするとシンシアさんが現れた。
相変わらずナイスバディでグラビア風の美女だった。
 回診の服を着ていても、そのセクシーな感じは変わらない。

「カレンちゃん、キラ君お待たせ。
わざわざ持って来てくれてありがとう。
 ルイのプリンは、絶品だから……つい食べたくなるのよね」

 シンシアさんは、嬉しそうにバスケットを受け取る。
あ、そうだわ。別のお使いもあるんだった……。
 バスケットを見て思い出した。

「あの、新種のハーブを貰いに来ました。
そのバスケットに入れて欲しくて……あと。
チビチビナールも少し分けて下さい」

「あぁ、そうだったわね。いいわよ!
ちょっとそこに座って待ってて。今用意するから」

「は、はい。ありがとうございます」

 私とキラ君は、座って待つことにした。
マリーさんがジュースを用意してくれたので、それを飲んでいた。
 するとシンシアさんが、バスケットとチビチビナールの瓶を持って来てくれた。

「お待たせ。この中にハーブが入っているわ。
で、こっちがチビチビナールね」

「わぁ~ありがとうございます」

 私は、喜びながらそれを受け取る。
どれどれ……とバスケットの中を開けて見てみた。
 すると鮮やかな虹色のハーブが入っていた。