「はい。そうですが……えっ?カレンだけで?」

「ううん。キラ君と一緒に行くから大丈夫」

 するとキラ君は、はぁっ?と言ってきた。
嫌そうな表情をしていた。

「何で俺も何だよ?俺は、おやつを食べたい」

「いいじゃない。キラ君も一緒に行こ~うよ!
 もうすぐチビチビナールも無くなるし、一緒に貰いに行こう」

 私は、ねぇねぇとお願いする。
キラ君は、嫌そうにしていたが、結局ついて来てくれることになった。
 そしてルイからバスケットを受け取った。

「ではお願い出来ますか?この中にプリンが入ってます。
 ハーブもこの中に入れて持ってきて下さいね?」

「はーい。じゃあ行ってきます」

 私は、元気に返事する。
そしてランドセルと帽子をルイに渡した。
 キラ君も渋々ランドセルと帽子をルイに渡していた。
シンは、行かないらしい。
 私達は、見送られながら妖精界の街の方に向かった。
ギュッとキラ君の手を繋ぐ。

「おい。何で手を繋ぐんだよ?」

「せっかくだし。それに赤ちゃんの時は、
まだ歩けなかったから新鮮でいいじゃない?」

「新鮮でも……恥ずかしいから離せ」

「えっ~嫌だ」

 照れ屋なキラ君は、私と手を繋ぐのは恥ずかしいのか頬を染めて嫌がる。
 でも、無理に剥がそうとしないところが、キラ君の優しいところだ。
 私は、ニコニコしながら繋いだままにする。

 しばらく歩くと街が見えてきた。
私達は、そのままシンシアさんの居るお店に向かった。
 着くと扉を開ける。お香のようないい匂いがする。
お店の中は、たくさんの種類の薬が入った瓶が置いてあった。