その後に同じチームに強い男の子も居たから
ドッチボールは、大いに盛り上がった。
 結果キラ君の圧倒的な強さで私達のチームが負けてしまった……。

 凄く詳しい。キラ君ずるいと思った。
獣族と時も凄く運動神経が良かったけど
転生しても、それは変わらなかった。
 それは、負けるよ……運動能力に差があるもん。

 私は、頬を膨らませた。
するとキラ君は、呆れたようにため息を吐いてきた。

「仕方がないだろう。負けは負けだ。
それに勝負を先に言い出したのは、お前だろう?」

「そうだけどさ……」

 こんなに差が出るなんて思わなかったんだもん。
転生しても運動神経が抜群だなんて……なんかズルい。

「何でも聞いてやるの件なら、チャラにしてやるから機嫌直せよ」

「それはダメだよ~約束は約束だもん」

「どっちだよ?それがやりたくないから拗ねているんじゃねぇーのかよ?」

「それは……」

 別にやりたくないから拗ねている訳ではない。
ただちょっとズルいなぁ……と思っただけ。
 私は、元は身体が弱かったのよ?
それに女の子なんだし……少しぐらいのハンデをくれても良かったんじゃないかな?とか思っただけだし。

 するとキラ君は、ため息を吐くと頭をポンポンと撫でてきた。
 それに対して心臓がドキッと高鳴った。

「分かったから機嫌直せよ?
拗ねた顔は、余計にブサイクになるぞ」

「ちょっと、それはどういう意味よ!?」

 それって酷くない?
私が怒るとキラ君は、アハハッと笑っていた。
 私は、コラッ~と怒っていたが、その笑顔を見て何だか嬉しくなった。
 元の日常に戻ったことも嬉しかったが、なにより
キラ君が笑顔を見せるようになったからだ。