「今のは、式神がキョウ様の姿を借りたのでしょう。
 内容を録音し、その人物になりかわって報告することも出来ますので……」

「そうなの!?」

 式神の意外な使い方を知り驚いた。
あ、それよりも……キラ君。
 私は、慌ててキラ君のところに駆け寄る。
そして思いっきり抱き締めた。

「ちょ……急に抱きつくな!?
 それに今は、特にやめろ!!」

「えっ?何で?」

「何でもだ!」

 意味が分からずに見ると真っ赤になっていた。
私は、きょとんと首を傾げているとシンが部屋に入ってきた。
 そして大きくなったキラ君を見て驚いていた。

「うわっ!?何でキラがデカくなってんだ?」

 私もルイも苦笑いする。
ルイが改めてシンに事情を話した。
 そして、キラ君が大きくなった状態で新しい生活をすることになった……。

 もともと6~7歳ぐらいの年齢だったのだ。
元の姿に戻ったのと何も変わらない。
 ただ転生者としてなので黒髪が白銀の髪になり
彼は、獣族ではなくなったことぐらいだ。

 そして、もっと嬉しいことが起きた。
同じ年齢になったってことは、また学校に一緒に行けるってことになる。学年も同じ。
 キョウ様から改めて許可を頂き手続きをした。

 きちんと学校に行けるようになったのは、10月からだった。
しかもクラスが同じだと分かり嬉しくなる。
 転校生として通うことになった。
小山先生から自己紹介をしてもらう。

「今日から皆さんと一緒に勉強することになった
キラ・オーベロンさんです。
 カレンさんとは、親戚で今は、都合で一緒に暮らしているみたいです。
 皆さん仲良くしてあげましょうね」

前は、獣族として『妖月』と名乗っていたが今は、私と同じ『オーベロン』と名乗ることに。
 私とは、親戚関係という設定だ。