しかしキョウ様の固いようで、そのまま運動会に見えることになってしまった。
何かとんでもないことが起きそうな気がして、気が気ではなかった……。
そして不安に思いながら過ごし、本番の運動会の日を迎えた。
どうしよう……緊張してきたわ。
初めての運動会。それだけでも緊張するのに
今回は、キョウ様が見えるだなんて心臓に悪過ぎる。
外で全校の生徒が集まりだす。
私もクラスの列に並んだのだが、チラッと周りを見る。
まだ見えていないようだ。
ルイとシンは、見に来てくれている。
キラ君も一緒だから嬉しい。
生徒が全員集まり終わると校長先生の挨拶。
そして来賓者の挨拶などがあった。
開会式が終わると広がり、ラジオ体操をして始まった。
すると周りが騒ぎだした。あ、もしかして!?
騒ぎの方を見るとキョウ様の姿が見えた。
後ろには、キルア様とセイ様も一緒だ。
すぐに分かるぐらいの圧倒的な神々しいオーラ。
そして美しさは、人間界でもトップクラスだ。
「あの人誰?誰かのパパ?」
「凄く綺麗な人……」
生徒達もだが、先生や親御さん達までもが、ため息つくように見惚れていた。
先生が数人キョウ様に話しかけに行く。
あ、大丈夫かしら?
失礼なことをしないといいけど……?
対応は、キルア様がしていた。
キョウ様も何か伝えると先生達は、ペコペコしていた。
話している内容かは分からないけど大丈夫だったようだ。
そのまま来賓者の席に案内され座る。
何故その席なのだろうか?
まぁ、でも保護席に座るのは、想像つかないし
失礼になってないようならいいか……。
そして気を取り直すと3年生からスタートさせた。
私達1年生は、もう少し後だ。
3年生は、まず50メートル走だった。
その後も学年によって走ったり、プログラムが違う。
やっと私達の番になった。
同じ50メートル走だ。
頑張って1番に走り切ったらキョウ様も褒めてくれるだろう。
キラ君にも私が速くなったところを見てほしい。
よし、頑張ろう。
私は、はりきりながら挑んだ。
自分の番になりスタート地点に立った。
ドキドキして胸がはち切れそうだ。
合図の号砲が鳴ると思いっきり地面を蹴って走った。
最初の地点で真ん中ぐらいだ。