理不尽にもほどがある。
しかし、やっぱり疑問なのが……。

「ねぇ、あなたは、味方なの?敵なの?」

 その事を信じていいのだろうか?
私は、リズさんの真意を知りたくてそう質問した。
 するとリズさんは、クスッと笑ってきた。

「俺?……さぁ、どうだろうね?
 俺は、どちらにも興味ないからさ。
まぁ、強いて言えばキョウ様の味方かな?
 あの方が、そうしろと言うなら、それに従うまでだよ」

 キョウ様の……味方?
それって……どういう意味?妖精族の味方とどう違うの?

「……つまりは、キョウ様のご意思次第だと?」

「まぁ、そういうこと。あの方が望むなら……ね」

 ルイの言葉にそう発言するリズさんだが
その目は、さっきと違い鋭く真剣な感じがした。
 多分……それは、本音なのだろうと思った。
しかしすぐに、いつものひょうひょうとした態度に変わった。

「じゃあ長い出来ないから俺は、行くよ!
キラ様……またね」

 リズさんは、そう言うとパッと消えた。
えっ?消えた……。
 あ、そうか。瞬足だから走って行ったのだろう。
しかし、ますます謎の人だったわ。

 少しでも分かるようになるかと思ったが、余計に
分からなくなってしまった。
 とりあえずキョウ様の意見に背く気はないだろう。
だが、その態度にシンは、キレていた。

「何なんだ?あの態度は……。
 俺らを舐めきっているじゃねーかよ!?
何が、どちにも興味がないだ?」

「ですが……ある意味間違ってはいないでしょうね。
 キョウ様の意見は、絶対。
それにあの方は、精霊四大臣の1人です。
 つまりキョウ様からも信頼されているみたいですし」

「ケッ。俺は、信用しないけどな」