「それぐらいなら簡単だ。
人間が創れるモノなら俺が創れない訳がねぇ!」
「本当ですか!?ありがとうございます」
やった~創れると言ってくれた。
私は、大喜びする。そして早速、街外れの森に向かう。
ここで創るのかしら?でもどうやって?
すると親方は、大きくなった。
えっ……えぇっ!?
大きくなった親方は、若いイケメン男性になっていた。
同じ白銀の短髪のつり目なのだが、顔のシワも無くなりワイルド系イケメンになっているではないか。
「大きなる必要があっても、何で若返ってんだよ?」
「そんなの決まっているだろ?
その方が読者ウケがいいからだ」
「はぁ?何を言っているんだ?」
シンの質問にキラリとポーズをしながら言う親方。
どうやらお茶目な部分もあるようだ。
私は、苦笑いしていると親方は、設計図を見ながらイメージを膨らませていた。
「あの辺をさら地にして、木を木材にするか」
親方は、そう言うと手を前に出した。
どうするのかしら?と見ていると目を閉じた。
そうすると生えていた木がメキメキと剥がれていき宙に浮いた。えっ……!?
木は、バキバキと折れたり皮が剥がれていく。
あっという間にツルツルの木材に変化していった。
「えぇっ……どうなっているの!?」
木材は、その後も空中で分解する。
形を削り取られて滑り台の一部になっていく。
そして、一ヶ所に集まり出し、みるみる内にブランコになって行った。
凄い、凄い。あっという間に魔法で創り出してしまった。
「親方の能力は『創作』だ。
頭の中で細かくイメージして形に変化させる。
あの人の手にかかれば創れないモノはないぜ?」