妖精達が利用していた。
すると上の方からシンを呼ぶ声が聞こえてきた。
上を見ると1人の中年男性がおりてきた。
「シン。珍しいな、こっちに来るなんて」
「あ、親父……」
えっ?この方がシンのお父さん!?
あ、でも確かに似ている……小麦色の肌とか。
その男性は、小麦色の肌に白銀の髪と碧眼。
口元に白銀のヒゲが生えている。
見た目は、40代前半だろうか?
優しそうな雰囲気のイケメンのおじ様だった。
「コイツが、図書館に行きたがって連れて来たんだよ」
「こんにちは~」
私は、元気に挨拶をした。
すると私を見るなりニコッと笑いかけてくれた。
「おや。君は、キョウ様のところの……えーと。
カレンちゃんだったかな?」
「あ、はい」
どうやらシンのお父さんは、私のことを知っているようだった。
それもそのはずか。転生者だと、すでに街中でも有名だったものね。
「コイツに本を探させてやってもいいかな?
読書感想文が書きたいんだと」
「もちろん。好きな本が見つかるといいね」
優しい口調でそう言ってくれた。
やった~図書館の中で本を探せる!!
私は、キャッキャッと大はしゃぎする。
お礼を言うと本棚に向かった。
とりあえず小学生低学年が読みそうな本。
絵本か、読みやすい本とかないかしら?
児童書コーナーのところをキョロキョロと見ているとシンが本を取って私に差し出してきた。