「あ、お構いなく……」

「あら、いいのよ。気遣わなくて。
 シン。あんたも帰ってきて早々にコーヒー飲んでいるんじゃないわよ。
 ちょっとは、手伝いなさいよ!」

 ルイは、断るとシンシアさんは、シンに怒った。
しかしシンは、はぁっ?と嫌そうな顔をしていた。

「はぁっ?何で俺が?
 俺は、薬師じゃないし。だから嫌なんだよ。
実家に帰るの……」

「何ですって!?もう一度言ってみなさい」

 何やら親子喧嘩が始まってしまった。
この2人は、普段からあんな感じなのかしら?
 見た目は、親子ってより恋人同士の痴話喧嘩みたいに見えるけど……。

 しばらく続きそうだったので、マリーさんがコーヒーとジュースを用意してくれた。
 私達は、飲みながら喧嘩が終わるのを待っていた。
すると1時間ぐらいで終わった……。

「まったく、昔から世話が焼けるわね。
 せっかくいい才能を持っているのに、ほとんど活用しないし、子供の頃と全然変わってないじゃない」

 シンシアさんがため息交じりそう言っていた。
シンの子供の頃!?
 大体想像つくけど、どんな子供時代だったのだろうか?
 
「ねぇねぇ、シンシアさん。
 シンは、子供の頃は、どんな風だったの?」

 私は、気になり聞いてみた。

「えっ?そうねぇ……今もだけど。
大人しい時と腕白坊主なのが合わさった子だったわね。
 本を見ている時は、ダーリンみたいなのに
いざ動き出すと手がつけられないぐらいの腕白坊主よ!
 お店で悪戯するし、何かやらかすし。
その度に何度キョウ様やキルア様に頭を下げに行ったことか……」

 それは……また。
思った以上に悪戯好きの腕白坊主だったようだ!
私は、苦笑いしながら聞いていた。

「うるせーよ。いいだろ……ガキの頃の話だし。
 それに今は、親父に継いで会議に出たりしているし」