「こんにちは。マリーさん」

 ルイは、顔見知りなのか、ニコッと笑顔で挨拶をしていた。
 この女性が助手さんかな?
マリーさんは、オロオロしながら頬を赤く染めていた。

「よう、久しぶり。マリー」

「あ、あの……お久しぶりです」

 シンを見るなり、さらに真っ赤になるマリーさん。
あらあら?もしかしてマリーさんって……。
 シンの事が好きなのかしら?と思った。
もしそうだったら、これは大発見だわ。
 私は、ニヤニヤしながらそれを見ていた。

 するとシンシアさんは、セクシーな服の上から回診着を羽織った。
 おぉっ……回診着を着ると薬剤師さんっぽい。
知的な感じのセクシーお姉さんみたいになった。

「いろんな物があるから好きに見て行ってもいいわよ」

「本当ですか!?やった~」

 私は、キョロキョロとお店の中を見る。
薬の瓶の他に化粧品や香水なども置いていた。
 あ、この柄の化粧商品デザインが素敵~。

「あら、さすが女の子ね。化粧品に目が行くなんて。
 そのデザインは、マリーがやったのよ!」

「本当ですか!?すごーい」

 アンティークのようなデザインだった。
薔薇をモチーフにしていて華やかさと可愛らしさがある。
 マリーさんは、私の言葉を聞いてモジモジと照れていた。

「そんな……ありがとうございます。
好きで、ちょっと……デザインしてみたくて」

 どうやら内気な性格らしい。
可愛いだけではなくて、照れ屋さんでもあるようだ。
 しかしシンは、気にすることもなく
奥に行くと勝手にカップにコーヒーを淹れて飲んでいた。

 もう……乙女心が分からないわね。
シンの態度に呆れてしまった。
 するとそれに気づいたマリーさんは、慌てていた。

「あ、すみません。気付かなくて
今は、お茶を淹れますね!!」