思ったよりあっさりと抱っこされたので私もシンも驚いてしまった。
シンシアさんは、嬉しそうにキラ君をギュッと抱き締める。
ムギュッと谷間に挟まれている。
「あら~いい子ね。馬鹿息子と大違い」
「うるせーよ」
シンは、そう言うがキラ君は、ニヤリと笑う。
あ、わざとやったのね!
シンをからかうために……。
私は、呆れながらそれを見ていた。
「それよりも、遊んでいてもいいのかよ?
仕事は、助手に任せてサボりか?」
「あら、あんたじゃないんだからサボりじゃないわよ。
今日は、久しぶりの休日なんだから。
それにウチの助手は、優秀だから心配ないし」
助手!?シンシアさんは、何の仕事をしているのかしら?
そういえば聞いたことがなかった。
「シンシアさんは、何の仕事をしているのですか?」
なので聞いてみることにした。
するとシンシアさんは、ニコッと笑ってくれた。
「私?私は、薬を作ったり売ったりしているわ。
こう見えても薬師なの」
「薬師!?それって薬剤師さんみたいなのですか?
すごーい!!」
薬師とは、驚いた。
見た目とは、違い知的の美女だったようだ。
さすがシンのお母さんなだけはある。
「フフッ……良かったらお店にいらっしゃい。
いろんな薬を調合して売っているから
面白い薬とかもあるわよ!」
「わぁー行きたい。あ、でもお店は、小さいですか?」
よく考えたら小さいお店だったらどうしよう。
基本準妖精用に作られたお店や街は、小さい。
そのため生まれてずっと大きいままの私には、入ることもままならなかった。
入ってみたいお店は、いっぱいあるのに……。