「こらこら、落ち着け。
 ちょこまかするとはぐれるぞ?」

「ねぇねぇ、何か乗ろうよ~?」

私は、繋いでいるシンの手を引っ張る。
 ランドに行くと興奮すると言うが、確かに興奮する。
胸がドキドキしてテンションが上がってしまう。
 それを見てルイは、クスクスと笑っていた。

「絶叫は、キラの面倒を見ていないといけないので2人でどうぞ。
 私は、近くで待っておりますから」

「じゃあじゃあ、スピードマウンテンに乗ろう。
 あれ一度いいから乗ってみたかったの」

 スピードマウンテンは、宇宙を冒険するのだが
スピードがある乗り物だ。
 星もキラキラして綺麗だと人気がある乗り物だ。
シンは、ゲッと表情をするが私は、構わずに手を引っ張り連れて行った。

 しかし……しばらくして戻ってくる。
乗ろうとした身長制限に引っ掛かってしまった。
 私は、ギリギリ1メートルも無いため乗れないと言われた。
そ、そんな……。

 前は、心臓が弱いからとダメだったのに
今度は、まさかの身長で引っ掛かるなんて……。
 確かにクラスで背の順にされると私は、前から2番目ぐらいだが……。
 しゅんと落ち込みながらトボトボと戻る。

「カレン、仕方がありませんよ。
それに年齢や身長に気にしなくてもいい乗り物は、他にもたくさんありますし。
 それならキラも乗れるので一緒に乗りましょう」

「う、うん……そうだね」

 ルイに必死に励まされた。
確かに、他にもたくさん乗り物がある。
 乗れなかったのは、凄く残念だったがキラ君も一緒に乗れるなら……まぁいいか。
 私は、苦笑いしながら次のアトラクションを探した。

 気を取り直して年齢や身長制限がない乗り物にした。
今度は、機関車に乗ることにした。
 私は、シンの隣に座る。キラ君は、ルイに抱っこしてもらいながら座った。

 これは、カウボーイ機関車で走るのだが暗いトンネルに入ったり、カウボーイの背景や仕掛けがある。
 小さい子向けなのでスピードもゆっくりだし、声に合わせて進んで行くので楽しい。

「あ、ほらキラ君。カウボーイのトニーだよ!」

 私は、キラ君に話しかける。
しかしキラ君は、興味なさそうに反対側の景色を眺めていた。
 き、キラ君……ちょっとは、興味を持ってよ!!