──土方さん、助けて。
震える指に力を込め、画面をタップしようとした。そのとき。
「あーれー、ここじゃない? ここっぽいよ?」
聞き覚えのある声が、シャッターの向こうから聞こえた。
「いくぞ。せーの!」
シャッターの下に誰かの指がかかったと思ったら、勢いよく持ち上げられた。
悲鳴のような金属音が響き、思わず耳を塞ぐ。男たちも、同じようにしていた。
「ちっ。誰だお前ら」
リーダーが舌打ちし、シャッターの方を睨む。誰かがスマホのライトをそちらに向けた。そこに立っていたのは……。
長い柄のモップを持った原田先生と、バットを持った沖田くん。そして。
「新選組、参る」
土方さんだった。その手には、まさかの日本刀が握られている。ベルトには脇差まで引っかかっていた。
「どうして刀持ってるの!」
鍵のかかるロッカーにしまっておいたはずなのに。
「総司に持ってこさせたんだよ。戦闘のにおいがすると、こいつはがぜん張り切るからな」
「寮内で刀を隠せる場所なんて、限られているからね。寮長はぼんくらだし、職員はみんないないし、余裕余裕」
いや、全然答えになってない。ここで詳細を聞いている時間はないけれども。沖田くん、やっぱり恐ろしい子だわ。
震える指に力を込め、画面をタップしようとした。そのとき。
「あーれー、ここじゃない? ここっぽいよ?」
聞き覚えのある声が、シャッターの向こうから聞こえた。
「いくぞ。せーの!」
シャッターの下に誰かの指がかかったと思ったら、勢いよく持ち上げられた。
悲鳴のような金属音が響き、思わず耳を塞ぐ。男たちも、同じようにしていた。
「ちっ。誰だお前ら」
リーダーが舌打ちし、シャッターの方を睨む。誰かがスマホのライトをそちらに向けた。そこに立っていたのは……。
長い柄のモップを持った原田先生と、バットを持った沖田くん。そして。
「新選組、参る」
土方さんだった。その手には、まさかの日本刀が握られている。ベルトには脇差まで引っかかっていた。
「どうして刀持ってるの!」
鍵のかかるロッカーにしまっておいたはずなのに。
「総司に持ってこさせたんだよ。戦闘のにおいがすると、こいつはがぜん張り切るからな」
「寮内で刀を隠せる場所なんて、限られているからね。寮長はぼんくらだし、職員はみんないないし、余裕余裕」
いや、全然答えになってない。ここで詳細を聞いている時間はないけれども。沖田くん、やっぱり恐ろしい子だわ。