薄れゆく意識。



君の声が遠ざかる。



僕は君を知っているけど、君は僕を知らない。せいぜい風の噂で聞いたことがある程度の認識だろう。



……それでも。僕のために、泣いてくれるんだね。人じゃないものにまで優しい君。



どうか。



どうか。



もう、僕のために泣かないで。