智恵子ちゃんは窓からベランダへと飛び出す。

「会長を好きな理由は会長とお付き合いしながらゆっくり考えます。だから、とりあえず今は」

 ロケットランチャーを構える智恵子ちゃんの後ろ姿は堂々としていて、かっこいい。

「好きになった人に、好きだと思われたい。それだけです」

 ミサイルをぶっ放す智恵子ちゃんはベランダを走りながら高梨会長を狙う。
 今がチャンスだ。

 私は理科準備室から飛び出し、一安心。立ち上がると強烈な西日に目がくらむ。私はその光に導かれるように南側渡り廊下へ。

 太陽がもう少しで沈む。


 残りの弾は、あと二発。