「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」
水神は荒い吐息をこぼしつつ、敵を探して視線を走らせた。
周囲の水を集めて、圧縮。
それを一気に解き放つ。
岩や鉄を紙のように砕く、水神の必殺技だ。
体力の消費が激しいため、連射はできないが……
まともに直撃すれば、人間は欠片も残らないだろう。
「……倒したカ」
水神は安堵した。
人間と見下していたが、とんでもなく強い相手だった。
妙な剣を持ち。
妖精と一緒で。
そして、とんでもない身体能力。
下手をしたら、負けていたのは自分だったかもしれない。
紙一重の勝利だ。
「忌々しイ……」
人間ごときに負けるところだった。
その事実が水神のプライドを傷つける。
苛立ち、舌打ちをして……
しかし、ほどなくして喜びの感情が湧いてくる。
「忌々しいガ……これでもウ、我の邪魔をする者はいなイ」
餌の時間だ。
もう一度、街の人間に生贄を催促しよう。
ここまで追い詰めているのだ。
何度か催促することで、ダメ元で生贄を捧げる者が現れてもおかしくはない。
そうすれば、再び人間の肉を味わうことができる。
これからも、定期的に餌を楽しむことができる。
「はははハ!」
笑いが止まらない。
水神の気分は最高潮に達して……
ザッ!!!
「……ハ?」
一気に最低に落ちた。
――――――――――
リコリスに魔法を使ってもらい、幻影を用意。
水神に僕達を倒した、と勘違いさせて……
その間に、風の足場を使い、さらに上昇。
一気に下降して、ありったけの一撃を水神の頭部に叩き込んだ。
「……ハ?」
完全に油断していたらしく、水神は間の抜けた声をこぼした。
そんなヤツの頭部に突き刺さる流星の剣。
防御力が高くて、刃は根本まで埋まっていない。
それなら……!
「これで……」
「き、貴様!? 死んだはずでハ……!?」
「終わりだよ!!!」
「ガッ!?」
全力で剣を押し込んだ。
根本まで流星の剣が埋まり、水神がビクンと全身を震わせる。
でも……まだだ!!!
「破山っ!!!」
逆手で剣を持ち、刃を埋め込んだ状態で技を放つ。
ゴガァッ!!!
岩が砕けるような音が響いて……
水神の頭部が吹き飛んだ。
巨体が力を失い、ゆっくりと倒れる。
僕は剣を引き抜いて、
「よし!」
一人、勝どきをあげるのだった。
水神は荒い吐息をこぼしつつ、敵を探して視線を走らせた。
周囲の水を集めて、圧縮。
それを一気に解き放つ。
岩や鉄を紙のように砕く、水神の必殺技だ。
体力の消費が激しいため、連射はできないが……
まともに直撃すれば、人間は欠片も残らないだろう。
「……倒したカ」
水神は安堵した。
人間と見下していたが、とんでもなく強い相手だった。
妙な剣を持ち。
妖精と一緒で。
そして、とんでもない身体能力。
下手をしたら、負けていたのは自分だったかもしれない。
紙一重の勝利だ。
「忌々しイ……」
人間ごときに負けるところだった。
その事実が水神のプライドを傷つける。
苛立ち、舌打ちをして……
しかし、ほどなくして喜びの感情が湧いてくる。
「忌々しいガ……これでもウ、我の邪魔をする者はいなイ」
餌の時間だ。
もう一度、街の人間に生贄を催促しよう。
ここまで追い詰めているのだ。
何度か催促することで、ダメ元で生贄を捧げる者が現れてもおかしくはない。
そうすれば、再び人間の肉を味わうことができる。
これからも、定期的に餌を楽しむことができる。
「はははハ!」
笑いが止まらない。
水神の気分は最高潮に達して……
ザッ!!!
「……ハ?」
一気に最低に落ちた。
――――――――――
リコリスに魔法を使ってもらい、幻影を用意。
水神に僕達を倒した、と勘違いさせて……
その間に、風の足場を使い、さらに上昇。
一気に下降して、ありったけの一撃を水神の頭部に叩き込んだ。
「……ハ?」
完全に油断していたらしく、水神は間の抜けた声をこぼした。
そんなヤツの頭部に突き刺さる流星の剣。
防御力が高くて、刃は根本まで埋まっていない。
それなら……!
「これで……」
「き、貴様!? 死んだはずでハ……!?」
「終わりだよ!!!」
「ガッ!?」
全力で剣を押し込んだ。
根本まで流星の剣が埋まり、水神がビクンと全身を震わせる。
でも……まだだ!!!
「破山っ!!!」
逆手で剣を持ち、刃を埋め込んだ状態で技を放つ。
ゴガァッ!!!
岩が砕けるような音が響いて……
水神の頭部が吹き飛んだ。
巨体が力を失い、ゆっくりと倒れる。
僕は剣を引き抜いて、
「よし!」
一人、勝どきをあげるのだった。