質問は二つまで。
大抵のことには答えてくれる。
それらの前提を踏まえて、質問の内容を考える。
「……うん、決めた」
「ボクになにを聞きたいの?」
「まずは……」
考えた末に、とある質問をぶつけてみることにした。
それは……
「どうして、レナは僕のことが好きなの?」
「へ?」
レナが間の抜けた声をあげた。
なにその質問? と思っているのだろう。
でも、僕からしたらとても大事な質問だ。
一目惚れとか、強さに興味があるとか。
色々と話を聞いたけど……
でも、どうにも納得できない。
他に大きな理由があるのでは? と思ってしまう。
そんなレナの心を今以上に深く知ることができたら、あるいは、和解も可能なのかもしれない。
だから……
僕は、もっと彼女のことを知りたいと思った。
そのための質問だ。
「あはははっ!」
突然、レナが大笑いした。
「な、なんでもいい、って言ったのに、まさか、そんなことを聞いてくるなんて……あはははっ、本当にフェイトはおもしろいね」
「そうかな?」
「そうだよ。そんな人、今までいなかったからねー……あー、笑った。お腹痛い」
笑いすぎたせいか、レナは涙まで浮かべていた。
それを指先で拭い、にっこりと笑う。
「ボクがフェイトを好きな理由だけど、んー……色々あるんだよね。今言ったみたいに、どこにもいないような変わり者だとか? あと、かわいいよね。かと思ったら、突然、かっこよくなったりするし。あ、結婚したら、今まで以上に優しくなりそう、っていうのもあるかな」
「そ、そうなんだ……」
なんか、褒め殺しされているみたいだ。
ちょっと顔が熱くなってしまう。
「ただ、一番の理由は強いことかな」
「僕が?」
意外すぎる理由だった。
ソフィアに稽古をつけてもらったり、色々な事件を経験したり……
そうして、それなりの力はつけたという自負はある。
ただ、それなりという程度で……
強い剣士、と名乗れるほどじゃないよね?
ソフィアやレナに比べると、ホント、足元にも届いていないと思うし……
それなのに、どうして『強さ』が理由になるんだろう?
「どうして、っていう顔をしてるね」
「それはそうだよ。僕なんて、まだまだだから」
いずれ、ソフィアと肩を並べられるように、とは思っているけど……
そんなものは一朝一夕では無理っていうのは、さすがに理解している。
「確かに、今のフェイトはまだまだかなー? ボクが本気出したら、たぶん、一秒も保たないと思う」
「うぐ」
「でも、それは今の話。将来的には、まったくわからないんだよね。それこそ、一週間後に戦ったらボクが負けるかも」
「まさか……」
「冗談じゃないよ? ボク、本気でそう思っているよ? それくらいフェイトは才能があると思っているんだ」
僕にそこまでの未来が……?
信じられないけど……
でも、レナはこんな嘘はつかないような気がする。
……ひとまず、話の続きを聞こう。
「結婚するとしたら、ボクより強い人じゃないとイヤなんだよねー。だから、フェイトが最有力候補なの」
「そう、なんだ……」
「理解してくれた?」
「……うん、一応」
動機はちょっとおかしいけど……
でも、言葉の節々からレナの本気が伝わってきた。
彼女の今までの行いを肯定するつもりはまったくないけど……
でも、その想いは肯定してあげないといけないと思う。
それまで否定するのは、さすがに失礼だ。
「一つ目の質問は終わり?」
「うん、今のでいいよ」
「オッケー。じゃあ、二つ目は?」
「えっと……ちょっとまってね」
「ういうい」
最後の質問はどうしようか?
とても大事なことなのだけど……
聞きたいことが色々とありすぎて、どれか一つに絞ることが難しい。
でも……
「うん、決めた」
少し悩んで、質問を一つに絞ることができた。
なんだかんだで、これを聞かないといけないような気がする。
「なに?」
「レナは……黎明の同盟は、なにを目的としているの?」
大抵のことには答えてくれる。
それらの前提を踏まえて、質問の内容を考える。
「……うん、決めた」
「ボクになにを聞きたいの?」
「まずは……」
考えた末に、とある質問をぶつけてみることにした。
それは……
「どうして、レナは僕のことが好きなの?」
「へ?」
レナが間の抜けた声をあげた。
なにその質問? と思っているのだろう。
でも、僕からしたらとても大事な質問だ。
一目惚れとか、強さに興味があるとか。
色々と話を聞いたけど……
でも、どうにも納得できない。
他に大きな理由があるのでは? と思ってしまう。
そんなレナの心を今以上に深く知ることができたら、あるいは、和解も可能なのかもしれない。
だから……
僕は、もっと彼女のことを知りたいと思った。
そのための質問だ。
「あはははっ!」
突然、レナが大笑いした。
「な、なんでもいい、って言ったのに、まさか、そんなことを聞いてくるなんて……あはははっ、本当にフェイトはおもしろいね」
「そうかな?」
「そうだよ。そんな人、今までいなかったからねー……あー、笑った。お腹痛い」
笑いすぎたせいか、レナは涙まで浮かべていた。
それを指先で拭い、にっこりと笑う。
「ボクがフェイトを好きな理由だけど、んー……色々あるんだよね。今言ったみたいに、どこにもいないような変わり者だとか? あと、かわいいよね。かと思ったら、突然、かっこよくなったりするし。あ、結婚したら、今まで以上に優しくなりそう、っていうのもあるかな」
「そ、そうなんだ……」
なんか、褒め殺しされているみたいだ。
ちょっと顔が熱くなってしまう。
「ただ、一番の理由は強いことかな」
「僕が?」
意外すぎる理由だった。
ソフィアに稽古をつけてもらったり、色々な事件を経験したり……
そうして、それなりの力はつけたという自負はある。
ただ、それなりという程度で……
強い剣士、と名乗れるほどじゃないよね?
ソフィアやレナに比べると、ホント、足元にも届いていないと思うし……
それなのに、どうして『強さ』が理由になるんだろう?
「どうして、っていう顔をしてるね」
「それはそうだよ。僕なんて、まだまだだから」
いずれ、ソフィアと肩を並べられるように、とは思っているけど……
そんなものは一朝一夕では無理っていうのは、さすがに理解している。
「確かに、今のフェイトはまだまだかなー? ボクが本気出したら、たぶん、一秒も保たないと思う」
「うぐ」
「でも、それは今の話。将来的には、まったくわからないんだよね。それこそ、一週間後に戦ったらボクが負けるかも」
「まさか……」
「冗談じゃないよ? ボク、本気でそう思っているよ? それくらいフェイトは才能があると思っているんだ」
僕にそこまでの未来が……?
信じられないけど……
でも、レナはこんな嘘はつかないような気がする。
……ひとまず、話の続きを聞こう。
「結婚するとしたら、ボクより強い人じゃないとイヤなんだよねー。だから、フェイトが最有力候補なの」
「そう、なんだ……」
「理解してくれた?」
「……うん、一応」
動機はちょっとおかしいけど……
でも、言葉の節々からレナの本気が伝わってきた。
彼女の今までの行いを肯定するつもりはまったくないけど……
でも、その想いは肯定してあげないといけないと思う。
それまで否定するのは、さすがに失礼だ。
「一つ目の質問は終わり?」
「うん、今のでいいよ」
「オッケー。じゃあ、二つ目は?」
「えっと……ちょっとまってね」
「ういうい」
最後の質問はどうしようか?
とても大事なことなのだけど……
聞きたいことが色々とありすぎて、どれか一つに絞ることが難しい。
でも……
「うん、決めた」
少し悩んで、質問を一つに絞ることができた。
なんだかんだで、これを聞かないといけないような気がする。
「なに?」
「レナは……黎明の同盟は、なにを目的としているの?」