「学校では軽音楽部の絶対的エースのイケメン女子。
 でも俺と二人のときは、ものすごく可愛いところがたくさんあって、
 こういう夕鶴のことを知っているのは俺だけ。
 それがすごく嬉しい」


 熱を含んだ甘くて艶のある声のトーン。
 そんな声が耳元で囁かれる。

 その声は身体中を駆け回り。
 極上の快感を得る。


 これでも充分すぎるのに。

 隼理くんに耳を甘嚙みされて。


「夕鶴、可愛い」


 自分とは思えないくらいの甘ったるい声が漏れてしまった。

 そのことが。
 ものすごく恥ずかしくて。
 火が出そうなくらいに顔に熱が集中してしまった。


「夕鶴、顔真っ赤。
 ほんと可愛い」


 真っ赤になっている顔を隼理くんに見られてしまって。
 さらに恥ずかしくなり。
 目玉焼きができるのではないかと思うくらい顔が熱く真っ赤になってしまった。


 耳を甘嚙みされた後。
 そこに何度もキスを落とされ。
 その感触が全身に伝わり。
 震えるくらいの快感を得る。

 それと同時に。
 恥ずかしくなるくらいの甘い声が漏れてしまい……。


「夕鶴……」


 さっきよりも。
 熱く甘く。
 そして艶っぽい。
 そんな隼理くんの声。

 その声を聞くだけで。
 全身がとろけてしまいそうになる。



 ……って。

 隼理くん……⁉