「夕鶴をどこにも行かせたくない」


 隼理くん……。


 ……だめ……。

 ダメだよ、隼理くん。

 そろそろ起き上がって支度をしなければ……。


「……私も隼理くんと一緒にいたいけど、
 そろそろ支度をしない……と……」


 隼理くん……。


 ……だめ……だよ……。

 そんな……。

 そんな目で……。

 そんな目で見つめないで隼理くん……。

 そうじゃないと、私……。


「……夕鶴……」


 ……だめ……。


「……好きだ、夕鶴……」


 …………。


 もう……。


「……愛してる……」


 止められない……。


「……私も……」


 止まらない……。


「……私も大好きだよ、隼理くん……」


 ……止めたくない……。


「……愛してる……」


 愛してるよ、隼理くん……。

 もう、どうにもならないくらいに……。



 …………。


 …………。



 甘いキス……。


 そして……。


 私は……。


 隼理くんのやさしさに包まれ……。



 …………。


 …………。



 隼理くんの全てに包まれた……。