「ありがとう、隼理くん。
すごく嬉しい。大切にするね」
嬉し過ぎて。
笑みが溢れている。
「夕鶴にそう言ってもらえると嬉しいよ。
そのネックレス、美輝にアドバイスをもらいながらデザインしてみたんだ。
夕鶴に気に入ってもらえるか心配だったけど、よかった」
「隼理くんがデザインしたの⁉」
隼理くんがデザイン。
それを聞いて驚いた。
だけど。
それ以上に。
嬉しい気持ちが何十倍、何百倍も勝った。
隼理くんが一生懸命デザインしてくれた。
それは隼理くんの想いが伝わり。
とても心が温まる。
「ああ」
私が驚きながら言うと。
隼理くんは少しだけ照れくさそうに返事をした。
「すごくきれい‼ かわいい‼
隼理くんすごいよ‼
こんなにも素敵なデザインを思いつくなんて‼」
感激のあまり。
いつもよりも大きめの声になった。
「そんなことないよ。
……夕鶴のことを想いながらデザインしただけ」
さっきよりも。
照れくさそうにしている、隼理くん。
『夕鶴のことを想いながら』
隼理くんのその言葉。
それが耳から全身に伝わり。
嬉しさと幸せに包まれた。
「ありがとう、隼理くん」
溢れている。
笑顔が。
嬉しくて。
幸せで。
隼理くんも。
溢れ出している私の笑顔に負けないくらいの笑顔。
そして。
私と隼理くんは。
お互いの笑顔に引き込まれるように。
そっとやさしいキスを……。