隼理くんは私の身体から離れた。


 そのすぐ後。

 隼理くんは両手で私の両腕をやさしく掴み。

 私の身体をやさしくゆっくりと仰向けに変える。


 そして、すぐに。
 隼理くんは覆いかぶさるように私の上に。


 私の真上に隼理くんがきた瞬間。
 思いきり隼理くんと目が合った。

 そのとき。
 ものすごくドキッとした。



 全てボタンが外れ、乱れたパジャマ姿。

 そんな姿を隼理くんに見られている。

 それが、たまらなく恥ずかしい。


「……夕鶴……」


 そんなにも見つめないで隼理くん。

 すごく。
 ものすごく恥ずかしいから。


 あまりにも恥ずかし過ぎて。
 身体中の熱が一気に顔に集中する。

 私の顔は。
 真っ赤になっている、と思う。
 それは、まるで茹蛸状態。
 あぁ、湯気も出てきそう。



 茹蛸みたいに真っ赤になっている顔。
 隼理くんに見られているかと思うと。
 もっともっと恥ずかしくなってくる。


「きれいだよ……」


 隼理くん……。



 ……だめ……。


 そんな……。

 そんな色っぽい眼差し。

 そして。

 甘くて色っぽい声。


 それから……。

『きれいだよ』

 極上の褒め言葉。



 それらのものが全て注がれると……。

 私……。

 私は……。