「「「「「えぇぇっっ‼」」」」」


 溜まりきってパンパンになった水風船が弾けたように。
 ドッと大声を上げて驚きだした生徒たち。


「いっ……今、飛鷹先生、何て言ったの⁉」

「神城さんと付き合っているって言ったのよ‼」

「やっぱり聞き間違いじゃなかったんだ‼」

「えっ、じゃあ、あの噂は噂じゃなくて本当だったってこと⁉」

「飛鷹先生と神城さんが……なんかショック」

「いやぁぁっっ‼ 飛鷹先生が神城さんと付き合っているなんてぇぇっっ‼」

「飛鷹先生と神城先輩、超お似合い‼」

「神城先輩なら飛鷹先生と恋人同士でも許せるよね」


 生徒たちの、いろいろな声。
 それらが混ざり合わさって。
 何を言っているのか、よく聞こえない。


「それから―――」


 騒ぎが止まない中。
 隼理くんは話を続ける。


「夕鶴に何か酷いことをしたら―――」


 隼理くんがそう言ったら。
 生徒たちの騒ぎが少しずつ止んだ。


「絶対に許さない。
 そして、すでに何かをした奴ら、
 そいつら、絶対に許さないからな」


 隼理くんの迫力のある声。

 その声に。
 生徒たちが一気にシンとなった。