* * *


 夜になり。


 今、隼理くんと通話をしている。


 内容は。
 主に今日の朝の騒動。


 隼理くんが言うには。
 校長先生に『誰が広めているのかわからない話を信じるのですか』というようなことを言ったらしい。

 そのことに対して校長先生は。
 今回はただの噂話ということで治めてくれたのだそう。

 隼理くんは『だから何も気にしないで
 安心して学校生活を送ればいい』と言ってくれた。

『ただ、人の噂も七十五日というから、
 しばらくは、ざわざわするかもしれないな』とも隼理くんは言った。

 だけど『でも、そのうちに治まるから』と安心感のある声で隼理くんは言ってくれた。



 きっとそう。
 私もそう思いながら、しばらく隼理くんと通話をしていた。





 次の日の朝。


 今は通学途中。


 とりあえず。
 いつものように通学できている。

 そのことに、ほっと一安心した。



 学校に着いた。
 そのまま昇降口へ。

 下駄箱は個々に分かれていて。
 そこには小さな扉が付いている。


 自分の下駄箱の前に着く。
 上履きに履き替える為、扉を開けた。


 …………。

 なに……これ。