私が素直になったとき……君の甘過ぎる溺愛が止まらない




 ある日の放課後。


 校門を出て帰り道を歩いている。


「遥稀‼」


 そのとき。

 私の名前を呼ぶ声がした。

 この声は……。


 私は声がする方を振り返った。


「遥稀……追いついた……」


 やっぱり。


「松尾……」


「一緒に帰ろ」


 ……‼


 一緒に帰る……。
 松尾と……。


「……一緒に……帰るの……?」


 松尾に『一緒に帰ろう』と言われて。
 どうしようと思っていた。

 だから。
 ついこんなことを言ってしまった。


 私の悪い癖。

 松尾……好……き……な人と接すると……。
 こうなってしまう。

 照れくさくて……照れくさくて……。
 突き放した接し方をしてしまう。


 本当は。
 素直になりたい。

 けれど。
 できない。



 なんだか。
 申し訳ない。
 松尾に。



「聖志……」


 そう思っていたとき。

 突然、女の子の声がした。


 気になって声がする方を見た。

 そこには同じ制服を着た美しい女の子が松尾の方を見て立っていた。


 ……あれ……?

 この女の子、どこかで見たことがあると思ったら……。