女の子が俺の方に向かって歩いてくる。

 どうしたらいいのか。
 わからないまま、女の子のことをじっと見つめているしかなかった。


 そうしている間にも女の子は俺の方に近づいてくる。

 そして女の子が俺の目の前で止まった。

 だから女の子の顔がよく見えた。
 大きく、くりっとした瞳。
 ふんわりとしたきれいな髪。
 目と鼻と口のバランスは、とても良く整っている。
 これは、かなりの美少女。

 そんな美少女に見つめられて、だんだん恥ずかしくなってきた。
 お願いだから、そんなにも見つめないでっ。
 俺はそんな気持ちでいっぱいになった。


 ドキッ……‼

 えっ……⁉

 なに……?

 なに、この感じ……。

 なんで……。
 なんで、こんなにも……。
 こんなにも胸が……。


「こんにちは」


 ……‼