そのしぐさに佳純たちは疑問を抱きながらも、彼の居所を問うた。
「青花君は、今どこにいるか知ってる?」
夏央の問いに一年生は不吉そうな顔をして「えっと……」と言いにくそうにしていた。
何かあったのだろうか。彼に。
佳純は不安を隠せなかった。しかしそれ以上に夕莉の瞳が揺れ動いていた。互いの握る手の力が強くなった。
「どうかしたのか?」
夏央が問いただすと、一年生はおずおずと話した。
「今朝、体調を崩して保健室に運ばれました。もしかしたらもう帰っているかも。今朝っていうか、もうずっとこんな感じで、しょっちゅう倒れるし、もう勘弁してよって感じなんですけど」
一年生の顔には明らかに迷惑している表情が浮かんでいた。言葉にも彼に対する棘が感じられた。
佳純の心臓に、刺すような痛みが走った。瞬時に夕莉の顔を見る。彼女も頭から冷や水をかけられたような、呆然とした色のない顔色をしていた。唇が軽く震えていた。
「……教えてくれてありがとう。皆、行くぞ」
「青花君は、今どこにいるか知ってる?」
夏央の問いに一年生は不吉そうな顔をして「えっと……」と言いにくそうにしていた。
何かあったのだろうか。彼に。
佳純は不安を隠せなかった。しかしそれ以上に夕莉の瞳が揺れ動いていた。互いの握る手の力が強くなった。
「どうかしたのか?」
夏央が問いただすと、一年生はおずおずと話した。
「今朝、体調を崩して保健室に運ばれました。もしかしたらもう帰っているかも。今朝っていうか、もうずっとこんな感じで、しょっちゅう倒れるし、もう勘弁してよって感じなんですけど」
一年生の顔には明らかに迷惑している表情が浮かんでいた。言葉にも彼に対する棘が感じられた。
佳純の心臓に、刺すような痛みが走った。瞬時に夕莉の顔を見る。彼女も頭から冷や水をかけられたような、呆然とした色のない顔色をしていた。唇が軽く震えていた。
「……教えてくれてありがとう。皆、行くぞ」