☆☆☆
雪道をかき分けて警察が到着したとき、小沼はすっかり大人しくなっていた。
松野さんはもともと格闘技の選手だったようで、小柄の割に力を発揮したせいでかなわないと観念したようだ。
あたしたちが説明しなくても、小沼は自分の行いをすべて警察に説明していた。
「そういえば、弘子はどこに行ったんだろう?」
小沼が警察車両で連行されていったあと、ふと周囲を確認してみると弘子の姿が見えなかった。
弥生と2人でトナカイの間へ行ってみるとそこはもぬけの空だった。
「松野さん、弘子を見ませんでした?」
「酒江さんなら警察が到着する前にスコップを持って外へ行かれましたよ」
その言葉にあたしと弥生は目を見かわせた。
消えた荷物。
スコップを持って外へ……。
咄嗟に2人でかけだした。
小沼のメモにあった山へ向かうとそこはまだ警官たちがいて、土を掘り返している。
「あの! お金が見つかりましたか?」
近くにいた警官に声をかける。
警官は渋い顔をして「どこにもないよ。小沼が嘘をついているのかもしれないな」と答えた。
雪道をかき分けて警察が到着したとき、小沼はすっかり大人しくなっていた。
松野さんはもともと格闘技の選手だったようで、小柄の割に力を発揮したせいでかなわないと観念したようだ。
あたしたちが説明しなくても、小沼は自分の行いをすべて警察に説明していた。
「そういえば、弘子はどこに行ったんだろう?」
小沼が警察車両で連行されていったあと、ふと周囲を確認してみると弘子の姿が見えなかった。
弥生と2人でトナカイの間へ行ってみるとそこはもぬけの空だった。
「松野さん、弘子を見ませんでした?」
「酒江さんなら警察が到着する前にスコップを持って外へ行かれましたよ」
その言葉にあたしと弥生は目を見かわせた。
消えた荷物。
スコップを持って外へ……。
咄嗟に2人でかけだした。
小沼のメモにあった山へ向かうとそこはまだ警官たちがいて、土を掘り返している。
「あの! お金が見つかりましたか?」
近くにいた警官に声をかける。
警官は渋い顔をして「どこにもないよ。小沼が嘘をついているのかもしれないな」と答えた。