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小沼がここでアルバイトをしたいと申し出たのは、久遠さんが泊まりに来ると知ったからだったそうだ。
小沼を信頼していたオーナーは承諾し、スペアキーも小沼に預けてしまった。
事件が起こったのはその翌日の今日ということだ。
「どうして久遠さんが泊まりに来るとわかったんですか」
あたしはいまだ松野さんに拘束されている小沼へ向けて聞く。
「予約票を見たからだ」
小沼は観念したように返事をする。
さっきから抵抗する気もないようで、地べたにうつぶせにされたまま顔も上げない。
「久遠さんが現金を掘り起こそうとしているって、どうしてわかったんですか?」
今度は弥生からの質問だ。
「……見られてたんだよ、久遠のやつに」
チッと舌打ちが聞こえてくる。
現金を埋めるところを見られていたということだ。
「でも、それだけじゃ久遠さんかどうかわからないんじゃないですか?」
「俺は覆面を被ってたけど、あいつの顔はシッカリ見た。それに、あいつが逃げだした時に財布を落として行ったんだ」
それで久遠さんの身元がバレてしまったということか。
小沼がここでアルバイトをしたいと申し出たのは、久遠さんが泊まりに来ると知ったからだったそうだ。
小沼を信頼していたオーナーは承諾し、スペアキーも小沼に預けてしまった。
事件が起こったのはその翌日の今日ということだ。
「どうして久遠さんが泊まりに来るとわかったんですか」
あたしはいまだ松野さんに拘束されている小沼へ向けて聞く。
「予約票を見たからだ」
小沼は観念したように返事をする。
さっきから抵抗する気もないようで、地べたにうつぶせにされたまま顔も上げない。
「久遠さんが現金を掘り起こそうとしているって、どうしてわかったんですか?」
今度は弥生からの質問だ。
「……見られてたんだよ、久遠のやつに」
チッと舌打ちが聞こえてくる。
現金を埋めるところを見られていたということだ。
「でも、それだけじゃ久遠さんかどうかわからないんじゃないですか?」
「俺は覆面を被ってたけど、あいつの顔はシッカリ見た。それに、あいつが逃げだした時に財布を落として行ったんだ」
それで久遠さんの身元がバレてしまったということか。