「小沼さんくらい大柄なら、久遠さんの首を絞めて殺した後、首吊りに見せかけることもできると思う」


「そうかもしれない……。だとしたら、証拠が残ってるかも!」


あたしは勢いよく立ちあがって部屋を出た。


後ろから弥生も付いてくる。


隣りの氷の間へ入ると、久遠さんの体はベッドに横たわったままだった。


あたしは遺体に近づくと両手を合わせた。


それから久遠さんの首元を確認する。


ロープの跡がクッキリと残っている。


でも、それとはズレた場所にひも状のもので絞められたような跡もあったのだ。


「やっぱり……!」


あたしと弥生は目を見かわせて頷いた。