☆☆☆
「窓の鍵?」
昼食の準備をしていた松野さんが手を止めて考え込んだ。
料理室はランプで照らされていて薄暗いが、いい香りが漂っている。
「確か、閉まっていたと思います」
顎をさすり、記憶をたどるように目を細めて答える松野さん。
「じゃあ、完全に密室だったんですね?」
「そうですね。どうしたんですか? まさかなにか疑っているんですか?」
松野さんは険しい表情になって聞いてきた。
あたしと弥生は一瞬目を見かわせた。
松野さんのことは信用できる気がする。
だけど易々と自分たちの考えを話すわけにはいかなかった。
なにせてんで見当違いである可能性だってあるんだから。
「なにかあったのなら、聞かせてもらえませんか?」
「ごめんなさい。まだ確信じゃないので」
あたしはペコリと頭を下げて料理室を後にしたのだった。
「窓の鍵?」
昼食の準備をしていた松野さんが手を止めて考え込んだ。
料理室はランプで照らされていて薄暗いが、いい香りが漂っている。
「確か、閉まっていたと思います」
顎をさすり、記憶をたどるように目を細めて答える松野さん。
「じゃあ、完全に密室だったんですね?」
「そうですね。どうしたんですか? まさかなにか疑っているんですか?」
松野さんは険しい表情になって聞いてきた。
あたしと弥生は一瞬目を見かわせた。
松野さんのことは信用できる気がする。
だけど易々と自分たちの考えを話すわけにはいかなかった。
なにせてんで見当違いである可能性だってあるんだから。
「なにかあったのなら、聞かせてもらえませんか?」
「ごめんなさい。まだ確信じゃないので」
あたしはペコリと頭を下げて料理室を後にしたのだった。